業績の推移(百万円) | |||||||||
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売上高 | 営業利益 | % | 経常利益 | % | 当期利益 | % | 一株利益 | 一株配当 |
財務・CF(百万円) 2020/03/31 | |||
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総資産 | 12,984 | 営業CF | 1,816 |
純資産 | 1,158 | 投資CF | -2,833 |
自己資本比率 | 0.1 % | 財務CF | 976 |
資本金 | 500 | 現金等 | 4,156 |
四半期 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 |
累計 | 1Q | 1-2Q | 1-3Q | 1-4Q | 会社予想 | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 今期 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月24日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 方針
当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものととらえ、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生及び影響拡大の防止に努めています。
(2) 事業展開上のリスク
① 感染症の蔓延に係るリスク
当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っています。2020年に発生した新型コロナウイルス感染症のような世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。感染症拡大防止措置に伴う工場の稼働停止、物流網の寸断といった事象からの影響を低減させるため、生産地域の多様化、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進する事業継続計画を策定し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症の市場に対する影響は、翌連結会計年度も残るものと認識しており、これに基づき、事業戦略を策定、グループ全体で機動的かつ柔軟に対応できる体制を整えてまいります。今後、北中米、中国、アセアン諸国といった、当社グループの連結子会社が進出している国・地域においては、現地政府における感染症対策方針に従い事業活動を行ってまいりますが、現地政府の指令・命令が工場の稼働停止などに及ぶ場合は、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 顧客の生産変動に係るリスク
当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。
当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や今後の注力分野と位置付けている車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症拡大による製造業のサプライチェーン(供給網)寸断の影響による生産拠点の最適化や進出市場の見直し、撤退を余儀なくされることが想定されます。
当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域及び品目の変更・撤退が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク
当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財務状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 為替変動に係るリスク
当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体にかかわるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等、為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク
当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは、市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。
原材料及び部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料及び部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 資金調達に係るリスク
当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。従来採用していたシンジケートローン方式から個別借入方式に変更したため、シンジケートローン方式下で設定されていた財務制限条項は撤廃となりましたが、当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やm&aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財務状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 法的規制等への対応に係るリスク
当社グループは、hs事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法及びその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 海外への事業展開に係るリスク
当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、アセアン諸国での事業展開を積極的に行っています。
当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。
また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障をきたし、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 品質クレームに係るリスク
当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク
当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。
当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 環境規制等に係るリスク
当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。
また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財務状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 人材の育成・確保に係るリスク
当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク
当社グループは、hs事業、ems事業、ps事業を、国内外において展開していますが、hs事業における製造派遣及び製造請負、ems事業における製造受託、ps事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。
その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 情報セキュリティに係るリスク
当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報並びに当社グループ及び顧客の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持及び管理しています。
当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求され又は訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
回次 | 第31期 | 第32期 | 第33期 | 第34期 | 第35期 | |
決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (千円) | 62,179,503 | 54,581,103 | 54,172,349 | 57,759,364 | 62,611,297 |
経常利益 | (千円) | 1,350,805 | 561,865 | 1,506,041 | 569,367 | 541,827 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | (千円) | 375,384 | 493,510 | 1,188,944 | 415,632 | 280,385 |
包括利益 | (千円) | △43,857 | 236,931 | 1,398,186 | △611 | 195,576 |
純資産額 | (千円) | 5,419,760 | 4,960,373 | 6,150,747 | 5,744,970 | 5,849,677 |
総資産額 | (千円) | 26,234,401 | 24,559,425 | 26,496,633 | 29,462,672 | 33,470,166 |
1株当たり純資産額 | (円) | 258.23 | 269.97 | 336.76 | 334.13 | 340.18 |
1株当たり当期純利益金額 | (円) | 19.00 | 25.26 | 69.28 | 24.22 | 16.34 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 | (円) | 18.94 | 25.25 | 69.28 | - | - |
自己資本比率 | (%) | 19.5 | 18.9 | 21.8 | 19.5 | 17.4 |
自己資本利益率 | (%) | 7.6 | 10.1 | 22.8 | 7.2 | 4.8 |
株価収益率 | (倍) | 14.26 | 10.02 | 12.76 | 18.62 | 13.71 |
営業活動による キャッシュ・フロー | (千円) | 942,011 | 1,595,639 | 2,266,298 | △1,272,922 | 1,816,802 |
投資活動による キャッシュ・フロー | (千円) | △1,038,545 | △417,938 | △87,988 | △2,100,686 | △2,833,432 |
財務活動による キャッシュ・フロー | (千円) | △838,929 | △469,117 | △1,133,403 | 3,154,903 | 976,984 |
現金及び現金同等物の 期末残高 | (千円) | 2,748,634 | 3,253,069 | 4,449,109 | 4,195,496 | 4,156,874 |
従業員数 | (人) | 8,179 | 8,108 | 10,898 | 11,954 | 12,945 |
(外、平均臨時雇用者数) | (890) | (703) | (896) | (1,244) | (1,308) |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.従業員数は就業人員であります。
3.当社は、2018年3月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。この株式分割が第31期の期首に行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額を算定しております。
4.第34期及び第35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を有する潜在株式が存在しないため記載しておりません。
当社グループの報告セグメントは、ヒューマンソリューション(hs)事業、エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス(ems)事業、パワーサプライ(ps)事業の3つで構成されています。
製造派遣・製造請負を柱とするhs事業は、当社グループの原点であり、日本マニュファクチャリングサービス株式会社を母体とし事業を開始しました。事業の裾野をモノづくりへと広げる中、hs事業とシナジーが活かせる技術ノウハウの獲得を目的に、2010年7月に株式会社志摩電子工業及びそのグループ会社を、2011年7月に株式会社テーケィアール及びそのグループ会社を経営統合しems事業を発足させました。2014年10月には、開発、設計といった製造における上流プロセス機能及び技術力の確保を目的に、パナソニック株式会社から一般電源事業を譲り受け、パワーサプライテクノロジー株式会社においてps事業を発足させました。これにより、人材派遣及び製造請負を展開するhs事業、電子・電気機器の製造受託を行うems事業に加え、電源関連製品の開発から設計、製造、販売まで行うメーカー機能としてps事業を有する、独自性ある事業体となりました。
2017年4月には、持株会社体制へ移行し、hs事業は「日本マニュファクチャリングサービス株式会社」が事業承継し、グループ事業統括・経営管理を担う「nms ホールディングス株式会社」と、個別事業を担う「事業会社」の機能をより明確にした事業構造となっています。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
各事業の概要は以下のとおりです。
(1)hs事業
hs事業は、国内/海外におけるマニュファクチャリングサービス全般を日本・中国・アセアン諸国にて展開しています。お客様のニーズに合わせ、機動的な人材確保に加え、グループ内ems事業の省力化ノウハウを活かした生産効率向上の複合提案も行っています。また、研修施設や日本語教育システムなどを活用し、外国人材定着支援サービスも展開しています。主な事業内容は以下のとおりです。
・製造受託事業(請負[構内受託]、受託製造派遣・紹介)
・it・生産系エンジニアリング事業(派遣・紹介)
・it・設計開発エンジニアリング事業(派遣・紹介・受託)
・テクニカルサービス事業(各種リペア・リワーク・解析等/カスタマーサービス全般)
・ロジスティクスサービス事業(物流3pl/流面加工/派遣)
・外国人技能実習制度に関わる入国後教育研修の受託及び実習生受け入れ先への業務支援
また、2019年5月31日付で連結子会社である北京中基衆合国際技術服務有限公司は中基縦合(上海)人力資源服務有限公司に社名を変更しており、2020年1月4日に日本マニュファクチャリングサービス株式会社のエンジニア派遣事業をneoテクノロジー株式会社に承継させる吸収分割を実施し、併せて、neoテクノロジー株式会社をnmsエンジニアリング株式会社に社名を変更しております。
(2)ems事業
ems事業は、実装・プレス・成形・完成品組み立て、さらには、試作、部品調達、検査など広範囲にわたるノウハウを有し、高い実装品質と低コストの生産ライン構築で、一貫生産・量産はもちろんのこと、プロセス単体・少量多品種など、お客様のニーズへの機動的な生産対応を行っています。海外においては、中国、マレーシア、ベトナムに生産拠点を展開しており、2018年12月には米国・テキサス州に拠点を設立、2019年3月31日にはソニー株式会社から同社米国法人sony electronics inc.の事業部門sony service and operations of americasの機能及び事業、並びにメキシコ生産拠点を事業譲受するなど、グローバル事業体制の拡充を図っています。主な事業内容は以下のとおりです。
・電子機器製造受託サービス(基板実装、基板組立、簡易プレス、樹脂成型、組立 等)
・電子機器修理サービス
・車載関連機器・部品の設計・開発・製造
・省力化関連装置・機器の設計・開発・製造
なお、事業譲受完了に伴い、メキシコ生産拠点はtkr de mexico s.a. de c.v.に社名変更しました。
(3)ps事業
ps事業は、電源専業メーカーとして、「安全・安心」を追求した電源・電源関連部品をお客様に提供しています。日本及び中国において拠点展開する一方、新たな事業の柱として、主軸の電源・電源関連部品に加え、クルマや産業機器類の「電動化」に対応するev関連製品を開発し、新規分野への参入を行っています。主な事業内容は以下のとおりです。
・カスタム電源(低圧電源、高圧電源)の開発・設計・製造・販売
・マグネットロールの開発・設計・製造・販売
・各種トランス(スイッチングトランス、高圧トランス)開発・設計・製造・販売
・電池マネジメントシステム関連製品の開発・設計・製造・販売
以下に、各事業の事業系統図を記載いたします。
当連結会計年度における世界経済は、米国の保護主義的な動きとその影響、それらも含めた中国を始めとする新興国・資源国経済の動向も加わり、全体としては景気の減速傾向が強まりつつ推移しました。
わが国経済においても、雇用情勢の改善傾向は続いているものの、消費税率引き上げや自然災害などの影響、外需の弱さを背景に停滞感が強まりました。
加えて今年に入り、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い世界の経済活動が停滞していることによる景気悪化が懸念され、先行き不透明感が深まっております。
このような状況のもと、当社グループにおいては、変化を好機に攻めの施策で成長基盤を構築すべく、アクションプランの確実な実行と投資効果の刈り取りに向けた取り組みを進めています。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高62,611百万円(前年度比8.4%増)、営業利益920百万円(前年度比67.8%増)と、増収増益となりました。また、経常利益は541百万円(前年度比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は280百万円(前年度比32.5%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
1) hs事業(ヒューマンソリューション事業)
国内hs事業の製造派遣・製造請負事業は、新卒採用や外国人技能実習生の活用に力を注ぎ、採用力の強化と共に定着率の向上を図ることができました。また、今後の拡大に向けた施策として実行を進めている技術者派遣事業(*1)や物流3pl(*2)受託・テクニカル流通加工事業会社(nmsロジスティクス& テクニカルソリューション株式会社) についても堅調に推移しました。
海外hs事業は、インドネシア及びラオスにおける、事業立ち上げに伴うコストの発生があったものの、ベトナム拠点(nms vietnam co.,ltd.)での労働生産性が改善傾向となり、asean及び中国ともに概ね堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、21,685百万円(前年度比12.2%増)、セグメント利益は693百万円(前年度比253.2%増)となりました。
*1:2020年1月に技術者派遣事業の強化を目的に、日本マニュファクチャリングサービス株式会社のエンジニア派遣事業を切り出し、同社子会社の技術者派遣事業会社neoテクノロジー株式会社と事業統合を行いました。併せて、neoテクノロジー株式会社はnmsエンジニアリング株式会社に社名変更しております。
*2:3pl:サードパーティー・ロジスティクス
2) ems事業(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業)
国内ems事業は、米中貿易摩擦や、これに起因して期後半に入り国内顧客の減産や工作機械関連の需要減少等による影響がありました。
海外ems事業は、白物家電関連を中心にasean及び中国における需要は引き続き堅調に推移しました。利益面では、重点施策として進めているベトナム、米国・メキシコ拠点の事業立ち上げに係る先行投資コスト等の利益圧迫要因があり減益となっております。
この結果、当セグメントの売上高は、27,046百万円(前年度比4.8%増)、セグメント利益は33百万円(前年度比92.3%減)となりました。
3) ps事業(パワーサプライ事業)
ps事業は、前連結会計年度に生じた既存製品の需要調整及び新規分野への製品投入までの端境期を脱したこともあり、売上は堅調に推移しました。
利益面につきましても、売上高の増加と共に事業基盤の再構築に向けた抜本的コスト構造改革の実行に加え、前連結会計年度に発生した急激な部材調達価格の上昇に対する売価是正もあり、増益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、13,879百万円(前年度比10.1%増)、セグメント利益は698百万円(前年度比57.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ38百万円減少し4,156百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。また、現金及び現金同等物に係る換算差額が62百万円増加しております。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、1,816百万円の収入(前年度は1,272百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益686百万円(前年度は694百万円の利益)、減価償却費1,169百万円(前年度は828百万円)、その他の固定負債の増加額941百万円(前年度 - )、未払消費税等の増加額596百万円(前年度は509百万円の減少額)等となり、主なマイナス要因は、売上債権の増加額1,062百万円(前年度は885百万円の増加額)、法人税等の支払額344百万円(前年度は782百万円の支払)等によるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、2,833百万円の支出(前年度は2,100百万円の支出)となりました。主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出1,984百万円(前年度は2,171百万円の支出)、事業譲受による支出845百万円(前年度 - )、無形固定資産の取得による支出91百万円(前年度は83百万円の支出)等となり、主なプラス要因は、定期預金の払戻による収入74百万円(前年度は113百万円の収入)、有形固定資産の売却による収入72百万円(前年度は311百万円の収入)等によるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、976百万円の収入(前年度は3,154百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、長期借入れによる収入6,426百万円(前年度は1,235百万円の収入)、社債の発行による収入1,933百万円(前年度 - )等となり、主なマイナス要因は、長期借入金の返済による支出5,673百万円(前年度は722百万円の支出)、短期借入金の純減額1,236百万円(前年度は3,164百万円の純増額)、ファイナンス・リース債務の返済による支出328百万円(前年度は147百万円の支出)等によるものです。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
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| (単位:千円) | |
| ヒューマン ソリューション(hs)事業 | エレクトロ ニクスマニ ュファクチャリングサービス(ems)事業 | パワーサプライ(ps)事業 | 合計 | 調整額 (注1、2) | 連結 財務諸表 計上額 (注3) |
売上高 |
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(1)外部顧客への売上高 | 19,331,366 | 25,819,505 | 12,608,492 | 57,759,364 | - | 57,759,364 |
(2)セグメント間の内部売上高又は振替高 | 74,103 | 756,713 | 95,602 | 926,420 | △926,420 | - |
計 | 19,405,470 | 26,576,219 | 12,704,095 | 58,685,784 | △926,420 | 57,759,364 |
セグメント利益 | 196,298 | 436,997 | 443,299 | 1,076,595 | △527,928 | 548,666 |
セグメント資産 | 3,925,460 | 12,882,848 | 6,419,677 | 23,227,986 | 6,234,686 | 29,462,672 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 40,783 | 593,735 | 167,316 | 801,835 | 7,083 | 808,918 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 | 64,747 | 733,582 | 1,425,680 | 2,224,009 | - | 2,224,009 |
(注)1.セグメント利益の調整額△527,928千円には、セグメント間取引消去1,829千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△529,758千円が含まれております。全社費用の主なものは、当社(持株会社)に係る費用であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産のうち、調整額に含めた資産は6,234,686千円であり、その主なものは報告セグメントに
帰属しない現金及び預金並びに各報告セグメントに配分していない全社資産であります。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
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| (単位:千円) | |
| ヒューマン ソリューション(hs)事業 | エレクトロ ニクスマニ ュファクチャリングサービス(ems)事業 | パワーサプライ(ps)事業 | 合計 | 調整額 (注1、2) | 連結 財務諸表 計上額 (注3) |
売上高 |
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(1)外部顧客への売上高 | 21,685,257 | 27,046,730 | 13,879,309 | 62,611,297 | - | 62,611,297 |
(2)セグメント間の内部売上高又は振替高 | 41,663 | 1,911,286 | 429,078 | 2,382,028 | △2,382,028 | - |
計 | 21,726,920 | 28,958,016 | 14,308,388 | 64,993,325 | △2,382,028 | 62,611,297 |
セグメント利益 | 693,282 | 33,752 | 698,806 | 1,425,841 | △505,404 | 920,437 |
セグメント資産 | 4,297,169 | 15,951,943 | 6,985,098 | 27,234,210 | 6,235,955 | 33,470,166 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 50,325 | 771,743 | 320,929 | 1,142,999 | 6,780 | 1,149,780 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 | 44,921 | 2,267,847 | 281,973 | 2,594,742 | 965 | 2,595,707 |
(注)1.セグメント利益の調整額△505,404千円には、セグメント間取引消去△4,752千円、各報告セグメントに配分していない全社費用△500,652千円が含まれております。全社費用の主なものは、当社(持株会社)に係る費用であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産のうち、調整額に含めた資産は6,235,955千円であり、その主なものは報告セグメントに
帰属しない現金及び預金並びに各報告セグメントに配分していない全社資産であります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)拡大により、依然各国の経済活動は著しい制限を受けており、経済活動の制限緩和や経済対策等により景気持ち直しの動きはあるものの、一部の地域においては、再び経済活動の制限強化がされるなど、先行きは不透明感が強いまま推移しております。
わが国経済においても、感染症の影響による厳しい状況から持ち直しの動きもみられましたが、足もとでは第3波といわれる感染再拡大により、景気の先行きが見通せない状況で推移しております。
このような状況のもと、当社グループにおいては、従業員及びお客様の安全確保を最優先し、間接部門や営業部門についてはテレワークやリモートによる活動を推進、海外においても各国政府の要請に従い対応を図りながら、販管費の抑制に努めました。
また、経営環境改善時に備えた基盤強化策として、グループにおける事業構造改革を実行しており、引き続き、合理化、効率化を徹底的に進め、事業効率のよい体制への転換や抜本的コスト構造改革を行っています。今後も経済環境はさらに不透明感を増していく様相ですが、グループ間の事業シナジー創出に加え、事業構造改革により体質を強化し、次年度につながる取り組みを展開してまいります。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は39,922百万円(前年同期比14.3%減)となり、営業利益361百万円(前年同期比40.4%減)、経常利益53百万円(前年同期比85.6%減)、感染症関連による休業手当等による特別損失417百万円、事業構造改革による特別損失52百万円等を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は587百万円(前年同期は257百万円の利益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① hs事業(ヒューマンソリューション事業)
国内事業については、引き続き、感染症の影響により減収となりましたが、製造派遣・製造請負事業における自動車関連事業等の回復影響と共に、物流3pl(*)受託・テクニカル流通加工事業会社(nmsロジスティクス& テクニカルソリューション株式会社) 、技術者派遣専門会社(nmsエンジニアリング株式会社)等において徹底した経費見直しを行い、国内事業全体における固定費の圧縮に努めたことにより、利益が改善しました。海外事業については、中国事業は回復傾向が続いたもののaseanにおける感染症による稼働調整やインドネシア等における事業立ち上げに伴うコストの影響が残りました。
この結果、当セグメントの売上高は、14,038百万円(前年同期比13.3%減)、セグメント利益は、587百万円(前年同期比25.9%増)となりました。
※3pl:サードパーティー・ロジスティクス
② ems事業(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業)
国内ems事業は、感染症影響とともに、一昨年から続いている米中貿易摩擦に起因した国内顧客の減産や工作機械関連の需要減少による影響がありました。海外ems事業は、中国・asean・北中米において生産活動を展開しており、前年度から続く戦略投資の実行期にある中、世界規模での感染症拡大に伴う、各国政府方針によるロックダウンや外出禁止令、出入国制限等により、経済活動停滞の影響が継続、中国やマレーシアでは稼働改善がみられましたが、全体としては販売が低調に推移しました。利益面では、重点施策として進めているベトナムおよびメキシコ拠点の先行投資コスト等も圧迫要因となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、17,584百万円(前年同期比13.4%減)、セグメント利益は、12百万円(前年同期比82.3%減)となりました。
③ ps事業(パワーサプライ事業)
ps事業は、中国における生産拠点の感染症影響が改善された一方、サプライチェーンの混乱や顧客の生産調整、在庫調整実施の影響を受け、販売が減少したものの、前期において行った抜本的コスト構造改革による体質強化の効果、及びさらなるコスト削減も実行し、利益の確保に努めました。部材価格高騰に伴う価格是正効果があった前年同期に対し大幅減益となったものの、体質強化策による実効もあり、次期につながる基盤を構築しました。
この結果、当セグメントの売上高は、8,299百万円(前年同期比17.7%減)、セグメント利益は、135百万円(前年同期比69.1%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は、20,397百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,717百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が247百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が2,584百万円、製品が417百万円減少したことによるものです。
固定資産合計は、10,026百万円となり、前連結会計年度末に比べ262百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が73百万円、無形固定資産が189百万円減少したことによるものです。 この結果、総資産は、30,480百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,989百万円減少いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は、15,792百万円となり、前連結会計年度末に比べ498百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が803百万円増加する一方で、支払手形及び買掛金が916百万円、未払消費税等が401百万円減少したことによるものです。
固定負債合計は、9,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,459百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が606百万円、その他固定負債が847百万円減少したことによるものです。 この結果、負債合計は、25,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,958百万円減少いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、4,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,031百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金が673百万円、為替換算調整勘定が223百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は15.8%(前連結会計年度末は17.4%)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は軽微であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。
区分 | 当期首残高 (千円) | 当期末残高 (千円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
短期借入金 | 7,400,192 | 6,141,635 | 1.451 | - |
1年以内に返済予定の長期借入金 | 5,673,608 | 876,565 | 1.147 | - |
1年以内に返済予定のリース債務 | 131,774 | 402,356 | - | - |
長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く) | 1,212,540 | 6,758,018 | 0.933 | 2020年~2027年 |
リース債務(1年以内に返済予定のものを除く) | 227,052 | 641,154 | - | 2020年~2025年 |
合計 | 14,645,167 | 14,819,731 | - | - |
(注)1.平均利率については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計上しているため、記載しておりません。
3.当連結会計年度の期首より、在外連結子会社においてifrs 第16号「リース」を適用しており、「1年以内に返済予定のリース債務」および「リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)」の当期首残高ならびに当期末残高は、本会計基準を適用した残高が含まれております。
4.長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
| 1年超2年以内 (千円) | 2年超3年以内 (千円) | 3年超4年以内 (千円) | 4年超5年以内 (千円) |
長期借入金 | 801,899 | 4,732,720 | 441,671 | 436,727 |
リース債務 | 354,518 | 169,105 | 105,012 | 12,517 |
当社グループは、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」をキーワードに、共に成長を目指すという『経営理念』のもと、hs・ems・psの3つの事業セグメントを国内外で事業展開しています。
この多様化した事業構造は、お客様に新たな価値を提供するための源泉となるものであり、当社グループの特長です。これをさらに進化させ、変化に対し柔軟かつ機動的に対応できる基盤を強化し、企業価値・株主価値のより一層の向上を図るため、2017年4月より持株会社体制へ移行しました。
当社(持株会社)の経営方針は以下のとおりです。
① グループ経営と事業執行の分離による意思決定スピードの向上・責任の明確化
② 事業会社間のシナジーの追求
③ 迅速なm&a・グループ再編の実行
④ 間接部門の重複業務集約や事務効率改善によるコストの最適化
⑤ グループ各社の事業特性に応じた機動的な会社運営
当社グループが重視する経営指標は、売上高、営業利益及び自己資本比率であります。これらの経営指標は、企業の成長性、収益性、財務体質を分析するための基本的な指標であり、当社グループでは、これらの指標を継続的に改善させることにより、中長期的な株主価値の向上を図ってまいります。
新型コロナウイルス感染症による影響は経営環境の変化をもたらす新たな要因と認識しています。
当社グループの国内事業においては、自動車関連分野は世界各地域における減産の影響が国内生産へ波及する一方で、半導体・電子部品関連は生産計画を維持しています。繁忙な業種では人手不足が続いており、技術者派遣も堅調に推移する見込みです。
海外事業は、当社グループすべての拠点が順次稼働を再開しており、部材や物流等、サプライチェーンの停滞は解消されていますが、国境を越えた人の移動制限による、お客様との新製品立ち上げや生産開始スケジュールの遅れ、物流コストの上昇などによる影響が見込まれます。
以上のことから、翌連結会計年度につきましては、第2四半期連結累計期間(4月-9月)は世界経済の停滞による需要の低迷、各国・地域における顧客の生産調整や稼働停止による影響があるものの、第3四半期以降においては、各国・地域における景気刺激策の効果もあらわれ、下期は当社グループ拠点の稼働水準も正常化するものと見ています。
しかしながら、現時点では市場に対するこの感染症の影響は翌連結会計年度も残るものと認識しており、厳しい事業環境が続く様相です。グループ全体で、間接コストの引き下げを進めるとともに、業務の見直しによる生産性改善も行い、売上減による利益影響を最小限に留めていくとともに、生産が繁忙な業界・お客様への人材ソリューションの提供を拡大させ、売上・利益の確保に努めます。
加えて、世界経済の停滞を背景に、製造業のファブレス化はますます加速していくと見ており、グループ内ノウハウも活用した請負・受託の拡大を図り、経営環境改善時に備えた施策を実行し、次につながる取り組みを展開します。
当社は、2004年10月に当社(旧「nmsホールディング株式会社」)を吸収合併存続会社、当社の子会社であった「日本マニュファクチャリングサービス株式会社(旧nms)」を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うと共に、商号を「日本マニュファクチャリングサービス株式会社(以下統合会社)」に変更し、営業を行ってまいりました。
2017年4月1日に、統合会社を分割会社、統合会社の完全子会社であるnms hsj準備株式会社を承継会社とする吸収分割を行い、同日をもって持株会社へ移行すると共に、統合会社の商号をnms ホールディングス株式会社に変更したものであります。
なお、nms hsj準備株式会社は、日本マニュファクチャリングサービス株式会社に商号変更しております。
「nmsホールディング株式会社」は、1990年8月に東京都港区で設立、営業を休止していた「オーキッド・エアロスペース有限会社」を形式上の前身としております。「オーキッド・エアロスペース有限会社」は、2003年12月に「株式会社ジャフコ・エスアイジーno.2」に、2004年7月に「nmsホールディング株式会社」に商号変更しております。
「日本マニュファクチャリングサービス株式会社(旧nms)」は、1985年9月に、埼玉県上尾市で設立された「株式会社テスコ」を前身としております。「株式会社テスコ」は1995年11月に「テスコ株式会社」に商号を変更、1999年10月に「テクノブレーン株式会社」からアウトソーシング事業の譲渡を受け、1999年11月に「テスコ・テクノブレーン株式会社」に、2000年9月に「日本マニュファクチャリングサービス株式会社」に商号変更しております。
日本マニュファクチャリングサービス株式会社(旧nms)との合併後の企業集団にかかる経緯は次のとおりです。
年月 | 事項 |
2004年10月 2007年10月 2010年4月
2010年7月
2010年8月 2010年12月
2011年7月
2013年10月
2013年12月 2014年5月
2014年9月 2014年10月
2016年1月 2016年6月 2016年9月 | 当社と日本マニュファクチャリングサービス株式会社(旧nms)合併 ジャスダック証券取引所(現 東京証券取引所)に上場 ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所jasdaq(現 東京証券取引所jasdaq(スタンダード))に上場 株式会社志摩電子工業の株式を取得、株式会社志摩電子工業の子会社である以下の2社も同時に取得(現・連結子会社) 志摩電子工業(香港)有限公司、shima electronic industry(malaysia)sdn.bhd. ベトナム社会主義共和国ホーチミン市にnms international vietnam company limited を設立 中華人民共和国北京市に北京世貿翰林企業管理有限公司と合弁で北京中基衆合国際技術服務有限公司を設立 株式会社テーケィアールの株式の53.01%を取得、株式会社テーケィアールの子会社である以下 の8社も同時に取得(現・連結子会社) 株式会社東北テーケィアール(現・株式会社テーケィアールマニュファクチャリングジャパン)、株式会社岩手テーケィアール、株式会社茨城テーケィアール、tkr holdings limited、tkr manufacturing(malaysia) sdn.bhd.、tkr precision(malaysia)sdn.bhd.、tkr hong kong limited、中宝華南電子(東莞)有限公司 株式会社テーケィアールが、株式会社日立メディアエレクトロニクスから事業譲受により、電源・トランス・車載チューナー・映像ボード事業を取得 有限会社宝和の株式を取得 株式会社テーケィアールの子会社であった株式会社リッチをパワーサプライテクノロジー株式会社に商号変更するとともに、事業内容も変更 タイ王国シラチャ市にnms (thailand) co., ltd.を設立 パワーサプライテクノロジー株式会社が、パナソニック株式会社及びその関係会社から吸収分割により、車載向けを除く電源関連部品(高圧電源、低圧電源、マグネットロール、トランス)の事業を承継 tkr hong kong limited及び中宝華南電子(佛山)有限公司が、パナソニック株式会社及びその関係会社が有していた上記製品の販売網、顧客を事業譲受により承継 ベトナム社会主義共和国ハナム省にnms vietnam co., ltd.を設立 フィリピン共和国ラグナ州にtkr manufacturing philippines inc. を設立 パワーサプライテクノロジー株式会社の株式を追加取得することにより、パワーサプライテクノロジー株式会社の議決権比率を100.0%とする |
年月 | 事項 |
2017年4月
2017年8月 2017年10月 2018年5月 2018年6月 2018年8月 2018年9月 2018年12月 2019年3月
2019年8月 2020年1月 | nms hsj準備株式会社に吸収分割を行い、持株体制へ移行 nms ホールディングス株式会社に商号変更 nms hsj準備株式会社を日本マニュファクチャリングサービス株式会社に商号変更 株式会社日本技能教育機構を設立 neoテクノロジー株式会社を設立(現・nmsエンジニアリング株式会社) ベトナム社会主義共和国ヴィンフック省にtkr manufacturing vietnam co., ltd. 設立 nmsロジスティクス&テクニカルソリューション株式会社を設立 株式会社テーケィアールの株式を追加取得し、同社に対する議決権比率を100.0%とする 志摩電子(深圳)有限公司が解散 アメリカ合衆国テキサス州にtkr usa, inc.を設立 株式会社テーケィアールを存続会社とし有限会社宝和と適格合併 tkr usa, inc.がソニー株式会社より同社米国法人sony electronics inc.の事業部門sony service and operations of americasの機能及び事業、並びにメキシコ生産拠点を事業譲受 志摩電子工業(香港)有限公司が解散 日本マニュファクチャリングサービス株式会社のエンジニア派遣事業をneoテクノロジー株式会社に承継させる吸収分割を実施し、併せて、neoテクノロジー株式会社をnmsエンジニアリング株式会社に商号変更 |
当社グループは、株主への利益還元を経営の重要な使命であると認識しつつ、一方で企業成長を実現するための事業戦略の展開に備え、適正な資金量を内部留保することも重要であると考えており、株主還元と内部留保のバランスに留意しながら、期末配当の年1回の剰余金の配当を実施することを配当政策の基本方針に据えております。この剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会であります。また、株主還元の方法としては、配当金だけでなく、自己株式取得も選択肢の一つと位置づけております。
上記配当基本方針に則り、当連結会計年度の株主還元につきましては、配当金、自己株式取得を合わせた総還元性向において20%を中期目標としていることから、期末配当金は1株当たり5.0円を配当すると決定いたしました。
当社は、「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり配当額 (円) |
2020年6月24日 | 85 | 5.00 |
定時株主総会決議 |
種類 | 事業年度末現在発行数(株) (2020年3月31日) | 提出日現在発行数(株) (2020年6月24日) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
普通株式 | 21,611,000 | 21,611,000 | 東京証券取引所 jasdaq (スタンダード) | 単元株式数 100株 |
計 | 21,611,000 | 21,611,000 | - | - |
(注)1.普通株式は完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。
2.「提出日現在発行数」欄には、2020年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。
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| 2020年3月31日現在 | ||
区分 | 株式の状況(1単元の株式数100株) | 単元未満株式の状況(株) | |||||||
政府及び地方公共団体 | 金融機関 | 金融商品取引業者 | その他の法人 | 外国法人等 | 個人その他 | 計 | |||
個人以外 | 個人 | ||||||||
株主数 (人) | - | 5 | 31 | 27 | 24 | 11 | 4,167 | 4,265 | - |
所有株式数 (単元) | - | 7,096 | 9,406 | 18,786 | 14,890 | 737 | 165,166 | 216,081 | 2,900 |
所有株式数の割合(%) | - | 3.28 | 4.35 | 8.70 | 6.89 | 0.34 | 76.44 | 100.00 | - |
(注)1.自己株式4,449,759株は、「個人その他」に44,497単元、「単元未満株式の状況」に59株含まれております。
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| 2020年3月31日現在 | |
氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (株) | 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
小野 文明 | 神奈川県横浜市都筑区 | 3,596,000 | 20.95 |
兼松株式会社 | 兵庫県神戸市中央区伊藤町119 | 1,753,600 | 10.22 |
goldman sachs international (常任代理人 ゴールドマン・ サックス証券株式会社) | plumtree court, 25 shoe lane, london ec4a 4au, u.k. (東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー) | 1,007,489 | 5.87 |
塩澤 一光 | 東京都目黒区 | 482,200 | 2.81 |
福本 英久 | 東京都北区 | 440,000 | 2.56 |
nmsグループ社員持株会 | 東京都新宿区西新宿3丁目20-2 東京オペラシティタワー45階 | 235,200 | 1.37 |
クレディ・スイス証券株式会社 | 東京都港区六本木1丁目6-1 泉ガーデンタワー | 229,500 | 1.34 |
長谷川 京司 | 東京都文京区 | 220,000 | 1.28 |
株式会社三井住友銀行 | 東京都千代田区丸の内1丁目1-2 | 200,000 | 1.17 |
株式会社三菱ufj銀行 | 東京都千代田区丸の内2丁目7-1 | 200,000 | 1.17 |
計 | - | 8,363,989 | 48.74 |
(注)2020年4月6日付でモルガン・スタンレーmufg証券株式会社および共同保有者であるモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・エルエルシーから大量保有報告書の変更報告書が関東財務局に提出されております。当社としては当事業年度末現在における実質保有株式数が確認できないため、上記大株主には含まれておりません。なお、提出された大量保有報告書の変更報告書に記載されている内容は以下のとおりであります。
株主名 | 保有株式数(株) | 保有割合(%) |
モルガン・スタンレーmufg証券株式会社 | 2,191,900 | 9.22 |
モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・エルエルシー
| 100 | 0.00 |
(注)モルガン・スタンレーmufg証券株式会社の保有株式数及び保有割合には、新株予約権の保有に伴う保有潜在株式の数が含まれております。
男性 7名 女性 1名 (役員のうち女性の比率 12.5%)
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||||
代表取締役社長 全社業務 執行統括 | 小野 文明 | 1959年2月1日生 |
| (注)1 | 3,596,000 | ||||||||||||||||||||||||||
常務取締役 管理管掌 | 河野 寿子 | 1965年2月24日生 |
| (注)2 | 5,000 | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 事業管掌 | 太田 聡 | 1960年4月15日生 |
| (注)2 | - | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 事業管掌
| 渡辺 一博 | 1962年6月18日生 |
| (注)2 | - | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 | 中村 亨 | 1968年10月25日生 |
| (注)2 | 50,000 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||
監査役 (常勤) | 根本 豊 | 1956年7月27日生 |
| (注)3 | - | ||||||||||||||||||||||||
監査役 | 大原 達朗 | 1973年12月11日生 |
| (注)4 | 5,000 | ||||||||||||||||||||||||
監査役 | 永田 典宏 | 1951年8月25日生 |
| (注)3 | - | ||||||||||||||||||||||||
計 | 3,656,000 |
(注)1.2019年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から2年間以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結のときまでであります。
2.2020年6月24日開催の定時株主総会の終結の時から2年間以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結のときまでであります。
3.2018年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から4年間以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結のときまでであります。
4.2020年6月24日開催の定時株主総会の終結の時から4年間以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結のときまでであります。
5.取締役中村亨氏は、社外取締役であります。
6.監査役根本豊氏、監査役大原達朗氏及び監査役永田典宏氏は、社外監査役であります。
7.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。
氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | |
田辺 豊 | 1950年9月22日生 | 1974年4月 | ソニー株式会社入社 | (注) | - |
1992年4月 | sony electronics inc.sony technology center - pittsburgh director 等 | ||||
1998年10月 | ソニー一宮株式会社 製造部長 等 | ||||
2002年11月 | sony technology(malaysia)sdn.bhd.director 等 | ||||
2007年4月 | sony emcs(malaysia)sdn.bhd. kl tec president | ||||
2009年10月 | ソニーイーエムシーエス株式会社 帰任 | ||||
2012年1月 | 日本マニュファクチャリングサービス株式会社(現nms ホールディングス株式会社) 顧問(現任) |