業績の推移(百万円) | |||||||||
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売上高 | 営業利益 | % | 経常利益 | % | 当期利益 | % | 一株利益 | 一株配当 |
財務・CF(百万円) 2020/03/31 | |||
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総資産 | 24,920 | 営業CF | 1,400 |
純資産 | 6,569 | 投資CF | -1,221 |
自己資本比率 | 0.3 % | 財務CF | -333 |
資本金 | 1,299 | 現金等 | 20,138 |
四半期 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 |
累計 | 1Q | 1-2Q | 1-3Q | 1-4Q | 会社予想 | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 今期 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在において、当社グループが判断したものであります。
① 法的規制等について
当社グループの事業の中には、行政、政府機関などの許可または指定を受けているものがあります。また、消費者契約法やその他の一般的な法規制の適用も受けております。
これらについて、当局による法改正がなされた場合、あるいは万一これらの規制に抵触する事態が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。
(a)人材派遣について
人材派遣事業におきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」)に基づき、主として一般労働者派遣事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当したり、法令に違反した場合には、事業許可の取消もしくは、業務停止等が命じられることが規定されております。
当社グループは、コンプライアンス室や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)人材紹介について
人材紹介事業におきましては、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。職業安定法には、職業紹介事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当したり、当該許可の取消事由に該当した場合には、厚生労働大臣により事業許可の取消が行われ、事業の停止が命じられることが規定されております。
当社グループは、コンプライアンス室や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(c)介護保険法
介護事業におきましては、公的介護保険法内のサービスが中心で、サービス内容、報酬、事業所展開、運営及びその他事業全般に関して、介護保険法及び各関連法令などによる法的規制を受けております。
介護保険法は、5年ごとに制度全般の見直しおよび改定が行われ、介護報酬は、3年ごとに改定が行われることとなっております。今後、法令の変更や報酬改定により、サービスの設計や料金体系の見直しが必要となる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(d)規制変更のリスク
当社グループの各事業は、現時点の規制に従って業務を遂行しております。将来における法令などの変更及びその影響は現段階では不明でありますが、規制が新設または変更される場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 人員の確保について
(a)派遣スタッフの確保について
人材派遣事業におきましては、その事業の性質上、派遣スタッフの確保が非常に重要であります。登録スタッフの募集は、インターネットや新聞、雑誌などの広告によるものをはじめ、教育事業との連携により、専門知識を身に付けた修了生への働きかけを行い、実社会に送り出す育成型派遣にも注力しております。
また、給与や福利厚生面の充実、教育・研修などの実施によるスキル向上のサポートなどにより、派遣スタッフの満足度を高め、安定確保に努めております。
しかしながら、雇用情勢や労働需給の変化により、派遣需要に対して十分なスタッフの確保を行えなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)講師の確保について
教育事業におきましては、業界直結型の講座を展開しているため、業界の第一線で活躍する人物に講師を依頼することを原則としております。社会的ニーズの高い講座を開発するよう努めておりますが、専門性の高い講座については、講師として教授できる人物の採用が困難な場合があります。このように人材の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(c)保育士の確保について
保育事業におきましては、保育士などの資格保有者の人材確保が非常に重要であります。当社グループでは、年間研修計画に基づく研修の実施やojtによる人材育成により、保育士の採用・育成・定着を図ってまいりますが、今後保育士の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(d)介護スタッフの確保について
介護事業におきましては、事業規模を維持・拡大していくため、人材の確保が非常に重要であります。
当社グループでは、介護職員初任者研修の資格の取得講座を開講し、介護スタッフを育成するとともに、中途採用を中心とした労働力の確保及び定着率向上のため、社内資格を設置し、教育研修制度を充実させるなどの取り組みを積極的に行っております。
しかしながら、介護スタッフの確保や配置が進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 社会保険料の負担について
当社グループでは、現行の社会保険制度において社会保険加入対象者となる派遣スタッフの完全加入を徹底しております。今後、社会保険制度の改正により会社負担金額が大幅に上昇する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 少子化について
当社グループの教育事業においては、主要顧客層が比較的若年層に集中しております。そのため、幼児から高齢者まで幅広い年齢層を対象に、それぞれのニーズに応じた教育商品の開発を推進するとともに、新たなマーケットとして海外展開にも着手し、国内の少子化に対応した施策を進めております。
しかしながら、今後、日本における少子化が、予想を大幅に超えて急速に進行し、教育市場全体が著しく縮小した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人材の確保と育成について
当社グループは、持続的な事業の成長を実現させるため、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に、経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保、育成を継続的に推進していくとともに、新卒採用や中途採用を積極的に展開し、教育研修体制を整備することで、人材の育成を図るよう努めております。
しかしながら、今後、採用環境の変化などにより、人材の確保、育成が計画通りに行えない場合には、長期的視点から、事業展開、業績及び成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 海外での事業活動について
当社グループは、今後経済発展が見込まれる新興国を中心とした事業拡大を事業戦略の一つとしています。しかしながら海外では、予期しない法規制の変更、経済情勢の変動、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、事業活動の継続が困難になるおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ m&aについて
当社グループは、事業拡大を加速させるうえで有効な手段となる場合や、市場において短期間で優位性の確立が見込める場合などには、m&aを有効に活用する方針です。
m&a実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、対象企業の業績、財務状況、契約関係などについて十分に事前審査を行ったうえで可否を判断いたします。
しかしながら、買収後の想定外の事態の発生や、市場動向の著しい変化により、買収事業が計画通りに展開することができず、その企業の収益性が著しく低下した場合、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開などに大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 個人情報の取扱いについて
当社グループにおきましては、人材関連事業における派遣スタッフなどの個人情報、教育事業における受講生の個人情報、介護事業における利用者の個人情報を取り扱っております。
当社及びグループ各社は、個人情報を適切に取扱い、その安全性を確保することを目的として、「プライバシーマーク」(認定機関 一般財団法人日本情報経済社会推進協会)の認証を取得し、「個人情報保護方針」、「個人情報保護規程」に基づき、定期的な従業員教育を実施するなど、管理体制強化を推進しております。
しかしながら、何らかの原因により、個人情報の漏えいや不正使用などの事態が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 自然災害や感染症の発生について
当社グループが事業活動を行う地域において、大規模な地震・台風などの自然災害や感染症などの発生により、当社グループの顧客や従業員に人的被害が発生した場合や、校舎・施設などに損害が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対して、当社グループでは、在宅勤務や時差出勤、オンラインによる会議・営業活動・授業などの実施、各施設での衛生管理の徹底などの感染拡大防止対策により、顧客と従業員の安全確保に努めております。
しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症が長期にわたり収束しない場合や深刻化した場合には、人材関連事業における就労スタッフ数や教育事業における在籍者数、介護事業における施設利用者などの減少により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
回次 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | 第17期 | 第18期 | |
決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (千円) | 69,078,505 | 74,416,948 | 78,763,428 | 84,313,286 | 85,989,819 |
経常利益 | (千円) | 2,108,748 | 1,972,496 | 1,999,122 | 2,172,403 | 2,127,290 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 1,063,231 | 1,002,481 | 1,131,076 | 1,217,783 | 848,438 |
包括利益 | (千円) | 1,055,986 | 1,002,567 | 1,130,884 | 1,217,292 | 849,032 |
純資産額 | (千円) | 8,097,767 | 8,843,643 | 9,773,200 | 10,719,257 | 11,323,533 |
総資産額 | (千円) | 31,960,362 | 34,857,423 | 37,638,687 | 40,311,505 | 40,154,233 |
1株当たり純資産額 | (円) | 744.40 | 812.96 | 898.42 | 985.40 | 1,040.95 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 97.74 | 92.15 | 103.98 | 111.95 | 78.00 |
自己資本比率 | (%) | 25.3 | 25.4 | 26.0 | 26.6 | 28.2 |
自己資本利益率 | (%) | 13.8 | 11.8 | 12.2 | 11.9 | 7.7 |
株価収益率 | (倍) | 7.98 | 18.32 | 19.83 | 18.43 | 9.26 |
営業活動による キャッシュ・フロー | (千円) | 1,532,940 | 2,512,654 | 2,539,284 | 2,692,604 | 1,400,597 |
投資活動による キャッシュ・フロー | (千円) | △1,040,348 | △1,566,925 | △1,858,067 | △1,210,105 | △1,221,691 |
財務活動による キャッシュ・フロー | (千円) | △83,624 | 726,124 | 961,513 | 348,162 | △333,007 |
現金及び現金同等物の 期末残高 | (千円) | 15,095,189 | 16,814,135 | 18,461,766 | 20,294,996 | 20,138,690 |
従業員数 | (人) | 2,806 | 3,150 | 3,459 | 3,786 | 4,165 |
〔外、平均臨時雇用者数〕 | 〔4,101〕 | 〔4,224〕 | 〔4,296〕 | 〔4,254〕 | 〔4,383〕 |
(注)1.売上高及び営業収益には、消費税等は含まれておりません。
2.従業員数は就業人員数であり、期間スタッフを含んでおりません。臨時雇用者数は、年間の平均人員を〔 〕内に外数で記載しております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第17期の期首から適用しており、第16期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
当社は、持株会社であり、事業間のシナジー効果を引き出すべく、子会社に対する経営指導、管理及びこれに附帯する業務を重要な事業内容としております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(1)人材関連事業
人材関連事業については、ヒューマンリソシア株式会社、ヒューマンタッチ株式会社、ヒューマングローバルタレント株式会社で行っております。
(2)教育事業
教育事業については、ヒューマンアカデミー株式会社、human academy europe sas、ヒューマングローバルコミュニケーションズ株式会社、ヒューマンライフケア株式会社、ヒューマンスターチャイルド株式会社で行っております。
(3)介護事業
介護事業については、ヒューマンライフケア株式会社で行っております。
(4)その他
その他の事業については、ダッシングディバインターナショナル株式会社、ヒューマンプランニング株式会社、ヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社、ゑ美寿開発株式会社で行っております。
以上の結果、当社グループは、2020年3月31日現在、当社、連結子会社12社、非連結子会社15社、関連会社2社により構成されており、人材関連事業、教育事業、介護事業及びその他の事業を展開しております。
当社グループの事業における関係会社の位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
2020年3月31日現在
セグメントの名称 | 主な事業内容 | 会社名 |
人材関連事業 | 人材派遣事業 人材紹介事業 業務受託事業 インターネットを活用した転職求人情報サービス事業 |
ヒューマンリソシア株式会社(連結子会社) ヒューマンタッチ株式会社(連結子会社) ヒューマングローバルタレント株式会社(連結子会社) |
教育事業 | 社会人教育事業 全日制教育事業 児童教育事業 国際人教育事業 翻訳・研修事業 保育事業 | ヒューマンアカデミー株式会社(連結子会社) human academy europe sas(連結子会社) ヒューマングローバルコミュニケーションズ株式会社(連結子会社) ヒューマンライフケア株式会社(連結子会社) ヒューマンスターチャイルド株式会社(連結子会社) |
介護事業 | デイサービス事業 居宅介護支援事業 訪問介護サービス事業 グループホーム事業 小規模多機能型居宅介護事業 介護付き有料老人ホーム事業 | ヒューマンライフケア株式会社(連結子会社) |
その他 | ネイルサロン運営事業 スポーツ事業 it事業 和食事業 | ダッシングディバインターナショナル株式会社(連結子会社) ヒューマンプランニング株式会社(連結子会社) ヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社(連結子会社) ゑ美寿開発株式会社(連結子会社) |
(注)1. 非連結子会社である上海修曼人才有限公司、他14社、並びに関連会社である産経ヒューマンラーニング株式会社、他1社は、記載を省略しております。
2.株式会社ウェブスマイルは、2019年9月2日にヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社に商号変更しております。
以上の内容を事業系統図によって示すと、次のとおりであります(2020年3月31日現在)。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(a) 繰延税金資産
将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、税務上の繰越欠損金を含む、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、外部の情報源に基づく情報等を含む、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルスの影響が想定以上に長期化し利益計画及び課税所得の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(b) 固定資産の減損処理
当社グループは重要な固定資産を有しており、収益性低下により投資額の回収が困難と見込まれるもの、及び閉鎖や移転が決定している資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額の算定にあたっては、外部の情報源に基づく情報等を含む、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルスの影響が想定以上に長期化し利益計画の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
(c) 子会社株式及び関係会社株式の評価損処理
当社グループが保有する子会社株式及び関係会社株式の評価基準は原価法を採用しておりますが、時価のない株式について財政状態の悪化等により実質価額が著しく下落した場合には、関係会社株式評価損を計上しております。新型コロナウイルスの影響が想定以上に長期化し投資先の業績が悪化した場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の関係会社株式評価損が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度につきましては、当社グループの経営資源を活かしながら、グループビジネスモデルの強化及び発展に取り組みました。
特にitの導入や海外関連事業の構築に注力し、人材関連事業においては、itエンジニアを確保すべく海外にトレーニングセンターを開設するなど、日本語能力を備えたハイスキルな海外itエンジニアを常用雇用とする人材派遣サービスの強化や、今後の成長が見込まれるrpaの営業強化に注力しております。また、教育事業においては、海外からの就労者増加を見据え、日本語教育のサービス拡大に注力するとともに、ict化の推進や、リカレント教育などのニーズをとらえた講座の開発に取り組んでおります。介護事業においても、政府が推進する地域包括ケアシステムの構築を見据え、これに重点的に取り組むエリアを定め、医療機関などとの連携を推進してまいりました。
今後につきましてもグループビジネスモデルをさらに強化し、上記の事業のさらなる推進と、海外マーケットの積極的な開拓に注力し、各事業の拡大に努めてまいります。
a.経営成績の分析
(売上)
当連結会計年度の売上高は、すべての事業において増収となり、前連結会計年度の84,313百万円から1,676百万円(前期比2.0%)増加し、85,989百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、主に介護事業とその他の事業の減益により、前連結会計年度の2,111百万円から108百万円減少し、2,002百万円となりました。また、売上高営業利益率は、2.3%となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の2,172百万円から45百万円減少し、2,127百万円となりました。また、売上高経常利益率は、2.5%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、教育事業において減損損失を計上したことなどから、前連結会計年度の1,217百万円から369百万円減少し、848百万円となりました。また、売上高当期純利益率は、1.0%となりました。
セグメント毎の経営成績に関しましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
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| (単位:千円) | |
| 報告セグメント | その他 (注)1 | 合計 | |||
| 人材関連事業 | 教育事業 | 介護事業 | 計 | ||
売上高 |
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外部顧客への売上高 | 48,503,440 | 23,435,242 | 9,914,382 | 81,853,064 | 2,458,216 | 84,311,280 |
セグメント間の 内部売上高又は振替高 | 244,992 | 299,954 | 3,020 | 547,968 | 1,007,896 | 1,555,865 |
計 | 48,748,433 | 23,735,197 | 9,917,402 | 82,401,033 | 3,466,112 | 85,867,146 |
セグメント利益又は損失(△) | 615,231 | 990,702 | 410,255 | 2,016,189 | △38,312 | 1,977,876 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 184,799 | 406,821 | 105,496 | 697,117 | 69,336 | 766,454 |
のれん償却額 | - | 82,386 | - | 82,386 | 17,240 | 99,626 |
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ネイルサロン運営事業、スポーツ事業、it事業を含んでおります。
2 当社グループは、事業セグメントに資産を配分しておりません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
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| (単位:千円) | |
| 報告セグメント | その他 (注)1 | 合計 | |||
| 人材関連事業 | 教育事業 | 介護事業 | 計 | ||
売上高 |
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外部顧客への売上高 | 48,507,189 | 24,514,539 | 10,242,539 | 83,264,268 | 2,709,518 | 85,973,786 |
セグメント間の 内部売上高又は振替高 | 229,656 | 272,766 | 8,566 | 510,990 | 808,588 | 1,319,578 |
計 | 48,736,845 | 24,787,305 | 10,251,106 | 83,775,258 | 3,518,106 | 87,293,365 |
セグメント利益又は損失(△) | 587,142 | 1,169,884 | 299,501 | 2,056,528 | △200,771 | 1,855,757 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 222,044 | 408,294 | 89,868 | 720,208 | 57,471 | 777,679 |
のれん償却額 | - | 84,594 | - | 84,594 | 1,228 | 85,823 |
(注)1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ネイルサロン運営事業、スポーツ事業、it事業等を含んでおります。
2 当社グループは、事業セグメントに資産を配分しておりません。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:千円)
売上高 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
報告セグメント計 | 82,401,033 | 83,775,258 |
「その他」の区分の売上高 | 3,466,112 | 3,518,106 |
セグメント間取引消去 | △1,555,865 | △1,319,578 |
全社収益 | 2,006 | 16,033 |
連結財務諸表の売上高 | 84,313,286 | 85,989,819 |
(単位:千円)
利益 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
報告セグメント計 | 2,016,189 | 2,056,528 |
「その他」の区分の利益 | △38,312 | △200,771 |
セグメント間取引消去 | △36,437 | △1,278 |
各セグメントに配分していない全社損益(注) | 169,948 | 148,031 |
連結財務諸表の営業利益 | 2,111,386 | 2,002,510 |
(注)主として持株会社(連結財務諸表提出会社)に係る損益であります。
(単位:千円)
その他の項目 | 報告セグメント計 | その他 | 調整額 | 連結財務諸表計上額 | ||||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
減価償却費 | 697,117 | 720,208 | 69,336 | 57,471 | 71,964 | 111,294 | 838,418 | 888,974 |
のれん償却額 | 82,386 | 84,594 | 17,240 | 1,228 | 1,176 | - | 100,803 | 85,823 |
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第四号の三様式記載上の注意(8)の規定を当事業年度に係る四半期報告書から適用しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、39,814百万円となり、前連結会計年度末の40,311百万円から497百万円減少いたしました。
流動資産につきましては、31,107百万円となり、前連結会計年度末の31,364百万円から257百万円減少いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が196百万円減少したしたことによるものです。また、固定資産につきましては、8,706百万円となり、前連結会計年度末の8,946百万円から239百万円減少いたしました。これは主に、減価償却の実施によるものです。
次に負債合計は、28,663百万円となり、前連結会計年度末の29,592百万円から929百万円減少いたしました。流動負債につきましては、22,979百万円となり、前連結会計年度末の24,153百万円から1,173百万円減少いたしました。これは主に、預り金が933百万円増加したものの、前受金が2,177百万円減少したことによるものです。また、固定負債につきましては、5,683百万円となり、前連結会計年度末の5,438百万円から244百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が203百万円増加したことによるものです。
純資産につきましては、11,151百万円となり、前連結会計年度末の10,719百万円から431百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が433百万円増加したことによるものです。
②経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、通商問題を巡る緊張の増大などによる海外経済の不確実性など、経営環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、人材関連業界におきましては、国内の労働人口減少や働き方改革の推進などを背景として、人材関連会社に求められる役割は、今後さらに多様化していくものと思われます。
教育業界におきましては、幼児教育・保育無償化、高等教育無償化、リカレント教育の拡大などを内容とする「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針2019)が閣議決定されるなど、事業を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、こうした社会的な要請に応えられる教育サービスの拡充が求められています。また、昨年4月より新たに始まった特定技能制度や、6月に成立した日本語教育推進法を受けて、特に日本語教育へのニーズは一層高まっております。
介護業界におきましては、国内の高齢化が急速に進行し要介護者が増加する中で、介護求職者の有効求人倍率が非常に高い数値で推移しており、慢性的な介護職員不足の解消へ向けた人材確保が依然として重要な課題となっております。海外からの人材確保も含め、政府が取り組む処遇改善などとともに、介護職員の働き方を改善し雇用を継続しながら高いスキルを持った人材を育成していくことが求められております。
このような状況において、当社グループでは経営理念である「為世為人」に基づき、社会と人々に貢献すべく「人を育てる」事業、「人を社会に送り出す」事業を中心としたビジネスモデルの強化・発展に取り組みました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、前年同四半期比1.9%増の64,257百万円となりました。利益面では、営業利益は人材関連事業で人件費やシステム関連費用などの経費が増加したことから前年同四半期比9.8%減の1,458百万円、経常利益は前年同四半期比6.8%減の1,512百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は教育事業において減損損失を計上したことなどもあり、前年同四半期比31.4%減の677百万円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(人材関連事業)
人材関連事業におきましては、it分野を重点領域ととらえ、国内の労働人口減少に備えた、海外人材の活用によるサービス強化に取り組むとともに、今後の成長が見込まれるrpa(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの営業強化に注力いたしました。
人材派遣では、国内の労働人口減少に伴う人手不足を背景として人材の引き合いは引き続き旺盛でしたが、期中の大型連休により、稼働日数が前年同期に比べ減少した影響などから売上高は減収となりました。it分野においては、ミャンマーのヤンゴンに続き、インドのニューデリーをはじめとする6都市に「git training center」を新規開設し、日本で即戦力となるitエンジニアの育成を開始したことに加え、世界中のitエンジニアと日本をつなぐ英語webメディア「workinjapan.today」をオープンするなど、日本語能力を備えたハイスキルな海外itエンジニアを常用雇用とする人材派遣サービスの強化に取り組みました。また、働き方改革の推進を背景に、生産性向上を目的としたrpaの販売・導入支援及び運用人材の育成ニーズが高まっていることを受け、rpa活用により業務自動化を推進するベースキャンプとして「rpa tech lab」(東京都)を新規開設いたしました。
人材紹介では、引き続き強みである建設技術者の転職支援に重点的に取り組みました。
この結果、人材関連事業の売上高は前年同四半期比0.6%減の36,174百万円、営業利益は人件費やシステム関連費用、海外itエンジニアの募集強化に伴う費用などの経費が増加したことにより、前年同四半期比50.9%減の261百万円となりました。
(教育事業)
教育事業におきましては、海外からの就労者増加に向けて、日本語教育のサービス拡大に注力するとともに、ict(情報通信技術)化の推進や、リカレント教育などのニーズをとらえた講座の開発、保育所の新規開設に取り組みました。
社会人教育事業では、主力講座のひとつであるネイル講座の契約数が減少いたしましたが、新たなニーズをとらえたプログラミング講座やweb・dtp講座、キャリアコンサルタント講座などの契約数は増加いたしました。
全日制教育事業では、総合学園ヒューマンアカデミーの在校生数が、主力であるゲームカレッジを中心に増加いたしました。また、待機児童問題解消などの社会的なニーズの高まりを受けて、広島校及び福岡校にて指定保育士養成施設の「チャイルドケアカレッジこども保育専攻」を新規開設したことも、在校生数の増加につながりました。
児童教育事業では、ロボット教室数及び在籍生徒数が順調に増加いたしました。また、子どもたちがアプリを使って楽しみながら英語のリスニング力、スピーキング力を鍛え、語彙力を伸ばすプログラムとして、「game englishコース」を新規開講いたしました。
国際人教育事業では、日本語学校の在校生数が増加いたしました。
保育事業では、認可保育所として、スターチャイルド大倉山ナーサリー、スターチャイルド鴨居ナーサリー、スターチャイルド洋光台ナーサリー(神奈川県)の3ヶ所を新たに開設いたしました。
この結果、教育事業の売上高は前年同四半期比5.2%増の18,289百万円、営業利益は前年同四半期比40.4%増の828百万円となりました。
(介護事業)
介護事業におきましては、引き続きサービス品質の標準化や人員配置の最適化に取り組み、施設の稼働率及び入居率の向上を図りました。
介護施設では、葛西グループホーム(東京都)を新たに開設いたしました。また、前期に開設した川口グループホーム(埼玉県)、下永谷グループホーム・下永谷の宿(神奈川県)の利用者数が順調に推移いたしました。
デイサービスや小規模多機能型居宅介護施設では、適正人員の配置や、前期より開始した認知症予防プログラムの提供など、サービスの向上を図ることにより、稼働率が上昇いたしました。
施設系サービスでは、ドミナント戦略を活かした人員配置などにより介護職員の定着率向上を図り、安定したサービス提供による施設の入居率向上に注力いたしました。
また、介護施設において「社会とのつながり」を創出し、地域貢献と顧客満足度の向上を目指すべく、屋内で野菜を育てる「水耕栽培プロジェクト」を開始いたしました。
この結果、介護事業の売上高は前年同四半期比3.1%増の7,710百万円となりましたが、営業利益は事業拡大を見据えた体制強化に伴う人件費の増加により、前年同四半期比18.7%減の284百万円となりました。
(その他の事業)
ネイルサロン運営事業におきましては、前期に出店した店舗が好調に推移したこと、商品販売においてチャネルの強化に取り組んだことから増収となりました。
スポーツ事業におきましては、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」の新たなチーム体制の構築を進めたほか、スポンサーの獲得やチケット販売に注力したことから増収となりました。
it事業におきましては、管理体制の強化により、受注が増加したことから増収となりました。
また、事業領域の拡大を図るため、ゑ美寿開発株式会社を設立し、新たに和食事業を開始いたしました。
この結果、その他の事業の売上高は前年同四半期比13.9%増の2,070百万円となりましたが、新規事業立ち上げに伴う経費の増加などにより、営業損失は77百万円(前年同四半期は44百万円の営業損失)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
区分 | 当期首残高 (千円) | 当期末残高 (千円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
短期借入金 | 260,000 | 280,000 | 0.37 | ― |
1年以内に返済予定の長期借入金 | 2,045,755 | 2,292,521 | 0.18 | ― |
1年以内に返済予定のリース債務 | ― | ― | ― | ― |
長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) | 4,389,013 | 4,033,995 | 0.19 | 2022年~ 2028年 |
リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) | ― | ― | ― | ― |
その他有利子負債 | ― | ― | ― | ― |
計 | 6,694,768 | 6,606,516 | ― | ― |
(注)1.平均利率については期末借入金残高等に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は、以下のとおりであります。
| 1年超2年以内 (千円) | 2年超3年以内 (千円) | 3年超4年以内 (千円) | 4年超5年以内 (千円) |
長期借入金 | 1,848,946 | 1,168,556 | 677,767 | 211,263 |
当社グループでは、綱領として「為世為人」を掲げております。これは、人は自分のためだけではなく、自分以外の人のため、社会のために自らの力を最大限に発揮してこそ真の自己実現ができるという意味であります。そのために、当社グループは、人を中心とした豊かな社会づくりに貢献することを使命としております。
「いつでも人がまんなか」、ヒューマングループは、人を中心とした豊かな社会づくりに貢献し、社会に人材を送り出していく会社を目指して、社会の変化に柔軟に対応しながら、企業価値の最大化に努めてまいります。
当社グループは、成長局面にある事業分野にて発生する人材不足に着目し、必要となる人材を養成し、社会への橋渡しを行っていくことを基本的な事業スキームとしております。
当社グループの中長期的な経営戦略として、人と社会の最適化を推進するために、人材関連事業、教育事業、介護事業に加えて新規事業に積極的に取り組むことにより、「人財」の高付加価値化に努めてまいります。また、経営環境の変化に機敏に対応しながら、拡大するビジネスチャンスに積極的に取り組んでまいります。
この事業展開に対応すべく、当社は、持株会社として、引き続き①グループガバナンスの強化と最適化、②グループシナジー効果を高める新規成長市場への参入、③経営管理システムの強化、④海外事業の展開強化に鋭意取り組んでまいります。
今後の経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の完全な終息が見通せないことから、企業活動の縮小・休止や企業業績の悪化、設備投資の減少、雇用・所得環境の悪化に伴う個人消費の低迷など、広範囲にわたる景気への影響が懸念され、先行き不透明な状態が続くと考えられます。
また、当社グループを取り巻く事業環境においては、人材関連事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により、人材需要の減少が見込まれますが、その中でも必要とされる人材需要を確実にとらえながら、終息後の企業活動の再開にも対応できるよう、人材の確保、育成、移動の円滑化への対策が求められています。
教育事業については、少子化を背景に教育市場が縮小傾向にある中で、学び直し(リカレント教育)の浸透による市場拡大に向け、時代のニーズに合った商品開発による差別化、海外市場の開拓などが急務となっております。特に、新型コロナウイルス感染症の影響により、教室での集合方式からオンライン形式へと授業形態が変わる動きが急速に広がるなど、ict(情報通信技術)を活用した教育が強く求められています。
介護事業については、高齢化の進行により市場の拡大が進む中、地域包括ケアシステム構築のための介護と医療の連携強化の推進が必要となっており、慢性的な介護職員不足の解消に向け、専門性の高い介護・医療人材を安定的に確保できる事業体制の構築が求められています。一方で、新型コロナウイルス感染症による高齢の施設利用者の減少や、施設自体の休止、介護職員を含めた感染症対策への投資など、事業環境の悪化も懸念されています。
当社グループにおきましては、このような厳しい環境下においても持続的な成長を図るため、生産性向上やコスト低減のための施策に取り組みつつ、既存事業の強化や新規事業の開発、海外事業の展開に積極的な投資を行い、新たな成長基盤の構築を進めてまいります。
この方針のもと、各事業分野におきまして、下記の重点取り組みを推進してまいります。
① 人材関連事業
人材関連事業におきましては、当面の間は、新型コロナウイルス感染症の影響により人材需要の減少が見込まれますが、長期的な観点にたって、国内の労働力人口の減少に備えた海外人材やitの活用によるサービス強化に取り組んでまいります。
海外人材の活用においては、海外itエンジニアの入国が遅延しておりますが、新型コロナウイルス感染症の終息後を見据えた人材の確保・育成に向け、日本語能力を備えたハイスキルな海外itエンジニアを常用雇用とする人材派遣サービスの事業基盤を確立するため、日本語教育や日本での就業支援を共同で推進していく、海外の提携大学や企業のネットワークを拡充してまいります。itの活用としては、間接業務を自動化するテクノロジーであるrpa(ロボティック・プロセス・オートメーション)の販売強化に取り組むとともに、導入支援のための人材育成に注力してまいります。
また、求人獲得のために対面からオンラインへ営業手法を切り替えるなど、新型コロナウイルス感染症が蔓延する中でも、着実に収益を確保できる体制を構築してまいります。
② 教育事業
教育事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、校舎の教室での集合教育が難しくなる中で、これまでも進めてきたict化による教育手法を一層推進し、オンラインによる授業などの拡充による受講機会の確保を通じ、受講生の増加につなげてまいります。
長期的な事業拡大に向けては、「人生100年時代」に対応できる企業を目指し、必要に応じて学び直す「リカレント教育」などの市場拡大にも対応していけるように新商品開発体制を強化し、ニーズに合った新商品や自社コンテンツの開発に注力してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外からの日本語学校への留学生の入国が遅延しておりますが、日本への留学希望者や就労希望者は数多く存在しており、こうした日本語教育サービスへのニーズをとらえ、海外を含めた事業展開を進めてまいります。
保育事業では、引き続き認可保育所を中心に新規開設を図り、あわせて新型コロナウイルス感染症対策に取り組みながら、保育へのニーズに対応してまいります。
③ 介護事業
介護事業におきましては、介護サービスの利用者と介護職員との双方に対して新型コロナウイルス感染症対策を講じ、介護施設の運営の休止・縮小を可能な限り回避し、安心して利用できるサービスを提供することで、社会的な介護のニーズに応えてまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の終息後も持続的な事業拡大を図るために、介護施設の新規開設を進めるとともに、ドミナント戦略を活かした柔軟な人材活用などにより、優秀な介護職員を安定的に確保・育成し、定着率の向上に継続的に取り組んでまいります。その一環として、海外からの技能実習生を対象にした育成施設の運営を予定しております。
さらに、政府が推進する地域包括ケアシステムの構築に引き続き注力し、より広い範囲で医療機関との連携を進めてまいります。
④ その他の事業
ネイルサロン運営事業におきましては、店舗が入居する商業施設が新型コロナウイルス感染症により休館するなどの影響を受けておりますが、インターネットを通じた商品販売も活用し、また、長期的な出店戦略に基づいた新規出店による売上の拡大を図ってまいります。
スポーツ事業におきましては、新シーズン開幕に向けプロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」のチケット販売に注力いたします。
it事業におきましては、安定した受注獲得による売上増加を図ってまいります。
和食事業におきましては、割烹料理店「傳承 ゑ美寿」(大阪府)の収益改善に向け新規商品の投入や顧客獲得に注力してまいります。
年月 | 事項 |
1985年4月 | 大阪市南区(現中央区)において、教育事業を目的として、株式会社教育未来社を設立 |
1986年3月 | 株式会社教育未来社をザ・ヒューマン株式会社へ商号変更 |
1988年2月 | 大阪市北区において、人材派遣事業を目的として、ヒューマン・タッチ株式会社(現・ヒューマンリソシア株式会社)(現・連結子会社)を設立 |
1999年4月 | ザ・ヒューマン株式会社は、神戸市北区において、介護事業を開始 |
2002年8月 | ザ・ヒューマン株式会社及びヒューマン・タッチ株式会社の共同株式移転により、東京都新宿区において、子会社に対する経営指導等を目的として、ヒューマンホールディングス株式会社(当社)を設立 |
2003年11月 | ザ・ヒューマン株式会社、ヒューマン・タッチ株式会社を、それぞれヒューマンアカデミー株式会社、ヒューマンリソシア株式会社に商号変更 |
2004年10月 | 日本証券業協会に店頭登録 |
2004年12月 | 日本証券業協会への店頭登録を取り消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場 |
2005年6月
| スポーツエンターテインメント事業を目的として、ヒューマンスポーツエンタテインメント株式会社(現・ヒューマンプランニング株式会社)(現・連結子会社)を設立 |
2006年5月 | ネイルサロン運営事業を目的として、ダッシングディバインターナショナル株式会社(現・連結子会社)を設立 |
2009年1月 | ヒューマンリソシア株式会社は、ヒューマンアカデミー株式会社、ヒューマンビジネスサービス株式会社、ヒューマックス株式会社を吸収合併 |
2010年4月 | ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所jasdaq市場に上場 ヒューマンアカデミー株式会社、ヒューマンライフケア株式会社及びヒューマンインキュベーション株式会社(現・ヒューマングローバルタレント株式会社)(以上の3社は全て現・連結子会社)を設立 |
2010年7月 | ヒューマンリソシア株式会社は、会社分割(吸収分割)により、教育事業をヒューマンアカデミー株式会社に、介護事業をヒューマンライフケア株式会社に、インターネット関連事業、子育て支援事業及び家事代行サービス事業をヒューマンインキュベーション株式会社に、それぞれ承継 |
2011年6月 | ヒューマンインターナショナル株式会社(現・ヒューマングローバルタレント株式会社)は、業務受託事業をヒューマンリソシア株式会社に、インターネット関連事業の一部をヒューマンアカデミー株式会社に、子育て支援事業及び家事代行サービス事業をヒューマンライフケア株式会社に事業譲渡 |
2012年4月 | ヒューマンタッチ株式会社(現・連結子会社)及びヒューマンメディカルケア株式会社を設立 |
2012年8月 | ヒューマンリソシア株式会社は、人材紹介事業、特定労働者派遣事業、業務受託事業の一部をヒューマンタッチ株式会社に、医療・福祉・介護分野に係る一般労働者派遣事業、人材紹介事業、業務受託事業をヒューマンメディカルケア株式会社に事業譲渡 |
2013年4月 | ヒューマンインターナショナル株式会社をダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社へ商号変更 |
2013年7月 | 東京証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所jasdaq(スタンダード)に上場 |
2014年10月 | ヒューマンアカデミー株式会社は、クデイラアンド・アソシエイト株式会社(現・ヒューマングローバルコミュニケーションズ株式会社)(現・連結子会社)の全株式を取得 |
2015年3月 | ヒューマンアカデミー株式会社は、株式会社みつば(現・ヒューマンスターチャイルド株式会社)(現・連結子会社)の全株式を取得 |
2015年12月 | ヒューマンメディカルケア株式会社は、事業の全部をヒューマンリソシア株式会社に事業譲渡 |
2016年3月 | ダイレクトワン株式会社(2016年8月ヒューマンデジタルソリューションズ株式会社に商号変更)(現・連結子会社)の全株式を取得 |
2017年4月 | ヒューマンデジタルソリューションズ株式会社は、株式会社ウェブスマイル(現・ヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社)の全株式を取得 |
2017年10月 | ヒューマンタッチ株式会社は、人材派遣事業、業務受託事業をヒューマンリソシア株式会社に事業譲渡 |
2018年7月 | ヒューマンデジタルソリューションズ株式会社は、株式会社ウェブスマイルに吸収合併 |
2019年3月 | ゑ美寿開発株式会社を設立 |
2019年3月 | ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社をヒューマングローバルタレント株式会社へ商号変更 |
2019年9月 | 株式会社ウェブスマイルをヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社へ商号変更 |
当社は、2002年8月に純粋持ち株会社として設立され、配当原資は、主に子会社からの受取配当金であります。当期の配当につきましては、業績連動型の基本方針に基づき、将来の事業展開と財務体質強化のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を実施することとして、連結配当性向20%を目安としております。
当社は、期末配当として年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、決定機関は株主総会であります。
当期の期末配当金につきましては、業績連動型の配当方針に基づき、1株につき16円となりました。
内部留保資金につきましては、長期的な視点に立って、当社グループの今後の事業展開への投資に有効に活用してまいりたいと考えております。
なお、当社は、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。
当事業年度に係る剰余金の配当は、以下のとおりであります。
決議年月日 | 配当金の総額(千円) | 1株当たり配当額(円) |
2020年6月25日 | 174,048 | 16.0 |
定時株主総会決議 |
種類 | 事業年度末現在発行数(株) (2020年3月31日) | 提出日現在発行数(株) (2020年6月26日) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
普通株式 | 10,987,200 | 10,987,200 | 東京証券取引所 jasdaq (スタンダード) | (注) |
計 | 10,987,200 | 10,987,200 | ― | ― |
(注)普通株式は完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。なお、単元株式数は100株であります。
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|
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| 2020年3月31日現在 | ||
区分 | 株式の状況(1単元の株式数100株) | 単元未満 株式の状況 (株) | |||||||
政府及び地方公共団体 | 金融機関 | 金融商品 取引業者 | その他の 法人 | 外国法人等 | 個人その他 | 計 | |||
個人以外 | 個人 | ||||||||
株主数(人) | - | 4 | 16 | 17 | 25 | 2 | 1,495 | 1,559 | - |
所有株式数(単元) | - | 2,747 | 867 | 43,960 | 1,315 | 2 | 60,964 | 109,855 | 1,700 |
所有株式数の割合(%) | - | 2.50 | 0.79 | 40.02 | 1.20 | 0.00 | 55.49 | 100 | - |
(注)1.自己株式109,159株は、「個人その他」に1,091単元、「単元未満株式の状況」に59株含まれております。
2.「その他の法人」の中には、証券保管振替機構名義の株式が3単元含まれております。
3.「個人その他」の中には、従業員持株会名義の株式3,257単元が含まれております。
|
| 2020年3月31日現在 | |
氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (株) | 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
有限会社ペアレンツ | 東京都渋谷区代々木4丁目27-26-702 | 2,676,800 | 24.61 |
佐藤朋也 | 東京都渋谷区 | 2,139,600 | 19.67 |
佐藤耕一 | 兵庫県芦屋市 | 654,200 | 6.01 |
オフィスあぐり株式会社 | 東京都目黒区下目黒5丁目11-19-301 | 525,000 | 4.82 |
野村愛 | 東京都目黒区 | 327,200 | 3.01 |
ヒューマンホールディングス 従業員持株会 | 東京都新宿区西新宿7丁目5-25 | 325,700 | 2.99 |
株式会社kobee | 東京都目黒区碑文谷2丁目3-1-201 | 325,600 | 2.99 |
有限会社jpskn | 兵庫県神戸市灘区八幡町4丁目7-23 | 325,600 | 2.99 |
黒﨑耕輔 | 東京都目黒区 | 286,400 | 2.63 |
有限会社ハーヴェスト | 東京都目黒区下目黒5丁目11-19-301 | 266,400 | 2.44 |
株式会社未来ファンド | 東京都目黒区碑文谷2丁目3-1-306号 | 266,400 | 2.44 |
計 | ― | 8,118,900 | 74.64 |
(注)前事業年度末において主要株主であった佐藤耕一氏は、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。
男性 12名 女性 -名 (役員のうち女性の比率-%)
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
代表取締役会長 | 佐藤 耕一 | 1936年12月15日生 |
| (注)3 | 654,200 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
代表取締役社長 | 佐藤 朋也 | 1963年5月27日生 |
| (注)3 | 2,139,600 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
取締役 管理本部 担当 | 黒﨑 耕輔 | 1965年3月30日生 |
| (注)3 | 286,400 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
取締役 経営企画 担当 | 佐藤 安博 | 1981年12月12日生 |
| (注)3 | 119,000 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
取締役 海外事業 本部担当 | 小澤 研太郎 | 1974年5月14日生 |
| (注)3 | - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
取締役 人材関連 事業担当 | 御旅屋 貢 | 1972年3月26日生 |
| (注)3 | 12,600 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | |||||||||||||||||||||
取締役 教育 事業担当 | 川上 輝之 | 1969年10月5日生 |
| (注)3 | 3,200 | |||||||||||||||||||||
取締役 介護 事業担当 | 瀬戸口 信也 | 1970年8月24日生 |
| (注)3 | - | |||||||||||||||||||||
取締役 | 小田島 英一 | 1968年12月18日生 |
| (注)3 | - | |||||||||||||||||||||
監査役 | 新見 勝 | 1959年12月27日生 |
| (注)4 | 4,600 | |||||||||||||||||||||
監査役 | 石橋 康男 | 1955年12月28日生 |
| (注)4 | - |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||
監査役 | 林 耕作 | 1966年4月28日生 |
| (注)4 | - | ||||||||||||||||||||||||
計 | 3,219,600 |
(注)1.小田島英一は、社外取締役であります。
2.監査役石橋康男及び林耕作は、社外監査役であります。
3.任期は、2019年6月27日開催の定時株主総会から2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。
4.任期は、2019年6月27日開催の定時株主総会から4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。
5.代表取締役社長佐藤朋也は、代表取締役会長佐藤耕一の長男であります。
取締役黒﨑耕輔は、代表取締役会長佐藤耕一の次男であります。
取締役佐藤安博は、代表取締役会長佐藤耕一の四男であります。
6.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項に定める補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は次のとおりであります。
氏名 | 生年月日 | 略歴 | 所有株式数 (株) | ||||||||||||||||||||||||||||||
西岡 開平 | 1951年1月6日生 |
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