業績推移
業績の推移(百万円)

売上高 営業利益 % 経常利益 % 当期利益 % 一株利益 一株配当
財務
財務・CF(百万円)  2020/03/31
総資産 14,824 営業CF 1,193
純資産 11,988 投資CF -199
自己資本比率 0.8 % 財務CF -393
資本金 2,354 現金等 2,888
四半期推移表
四半期 1Q 2Q 3Q 4Q
前期 今期 前期 今期 前期 今期 前期 今期
累計 1Q 1-2Q 1-3Q 1-4Q 会社予想
前期 今期 前期 今期 前期 今期 前期 今期 今期
リンクボタン
トピックス
リスク・対策
2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 半導体市況変動による影響

半導体製造装置関連は当社の重要な事業分野であり、半導体市況の急激な変動は当社業績に最も大きな影響力があります。したがって、予期せぬ市場規模の大幅な減少によって、受注減・在庫増加等により当社の業績およびキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合他社との競争

当社の自社製品は組込みモジュール・画像処理モジュール・計測通信機器の3種類の製品群があります。今後も開発の選択と集中および3製品群の複合技術による製品の差別化を図り、更にマーケットシェアの拡大と高収益の追求に取り組みます。また、受託製品に関しても自社製品の技術リソースを利用した提案営業を積極的に進め、顧客の課題解決とコストダウン要求に応え、あわせて当社の付加価値の改善を図っています。しかしながら、組込みモジュールは年々製品差別化が難しく価格競争が激化しており、新シリーズのアナログ製品を投入し改善を図っていますが、中期的には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 研究開発による影響

当社は組込み・画像処理・高速通信技術をコア技術として最先端の技術を創造すると同時に市場からの新たな要求に対しタイムリーに製品化を進め、製品の差別化と高い利益率の確保に取り組んできました。しかしながら、新技術は未知の要素も多く新製品投入時期の遅れ要因となることもあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 保有資産による影響

当社は、営業取引関係の維持及び発展等を目的として、投資有価証券を保有しております。なお、銘柄数及び貸借対照表計上額等につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等)(5)株式の保有状況」に記載しておりますが、上場および非上場を問わず保有しております。

上場株式につきましては、株式市場等の動向により多額の減損損失を計上した場合に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

非上場株式につきましては、新規の事業へ取り組みを行っている企業が多く、投資時点の事業計画の達成可能性及び財務体質並びに回収可能性等を総合的に勘案した結果、減損損失を計上した場合に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 品質に関する影響

当社は顧客満足を満たす品質確保のためにいち早くiso9001の認証取得を含む品質保証体制を確立すると同時にサービス・サポート体制の充実を図り、多くの顧客の信頼に応えてきました。しかしながら、当社製品が先端技術を利用することによるリスクを含み、予期せぬ不具合品が発生する等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 外国為替変動による影響

現在、当社の海外への直接の売上比率は概ね1%ですが、顧客の大半を占める国内装置メーカーからの輸出による間接的な海外の売上依存度が高い状況であります。したがって、急激な為替変動は売上高・納入価格面のリスク要因となり、間接的に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 災害等による影響

大地震・火災・台風洪水等自然災害や新型インフルエンザ等感染症の拡大への対策には充分に注意を払い、特に地震対策については従業員の安全はもとより、顧客への供給責任、地域社会への貢献を骨子とする事業継続計画(bcp)を策定し、積極的な取組みを行っております。しかしながら、当社の開発・製造拠点並びに調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあり、これにより売上が減少し、事業の復旧に多大な費用が生じた場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、2020年1月より顕在化した新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しており、当社の経営成績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

経営指標の推移
(1) 連結経営指標等

 

回次

第57期

第58期

第59期

第60期

第61期

決算年月

2016年3月

2017年3月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

売上高

(千円)

6,957,489

7,797,818

7,579,821

経常利益

(千円)

661,994

933,222

1,336,676

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

431,816

685,971

657,287

包括利益

(千円)

321,199

807,149

1,358,110

純資産額

(千円)

8,855,993

9,500,081

9,641,384

総資産額

(千円)

10,776,064

11,742,635

12,279,525

1株当たり純資産額

(円)

1,365.77

1,470.31

1,582.83

1株当たり当期純利益金額

(円)

68.58

114.08

108.12

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

68.26

113.74

108.02

自己資本比率

(%)

75.6

75.7

78.5

自己資本利益率

(%)

5.21

8.05

7.09

株価収益率

(倍)

10.64

18.98

24.66

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

696,029

768,382

754,343

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

△103,120

△272,486

△981,121

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

△622,694

△182,860

△317,359

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

2,352,074

2,665,110

2,120,971

従業員数

(名)

288

289

175

 

(注) 1 売上高には、消費税等は含まれておりません。

2 △印は現金及び現金同等物の減少を示しております。

3 1株当たり情報の算定に用いられた株式数は、信託型従業員持株インセンティブ・プラン導入により、「アバールグループ社員持株会専用信託口」が所有する当社株式を控除して算出しております。信託型従業員持株インセンティブ・プランの詳細については「経理の状況」の「追加情報」に記載しております。

4 第59期の従業員数が減少しておりますが、これは主に、2017年7月1日に連結子会社である株式会社アバール長崎の株式の過半を譲渡したことに伴う減少であります。なお、株式会社アバール長崎は、2019年4月1日に東京エレクトロン デバイス長崎株式会社へ社名変更しております。

5 第60期より連結財務諸表を作成しておりませんので、第60期以降の連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

 

事業内容 / ビジネスモデル

 

3 【事業の内容】

当社は、自社製品及び受託製品からなる産業用電子機器の製造・販売を行っております。自社製品におきましては組込みモジュール、画像処理モジュール、計測通信機器の製造・販売並びに受託製品におきましては半導体製造装置関連、産業用制御機器、計測機器の製造・販売を主な内容とし、更に各事業に関連する製品開発等を展開しております。

当社の事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

 

(自社製品)

自社製品は、独自に開発、製造を行っており、得意先へ販売しております。

(受託製品)

受託製品は、開発、製造販売を行っており、主要な得意先である㈱ニコン、東京エレクトロン㈱及びその他の得意先に販売しております。

 

以上に述べた事項の概要図は次のとおりであります。

 

 

 

決算(通期)
【第61期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)】

当事業年度末における資産は14,824百万円(前事業年度末比1,731百万円の増加)となりました。

流動資産につきましては、増加要因として、現金及び預金が596百万円、売掛金が508百万円、前払費用が

4百万円、その他として仮払金が6百万円、それぞれ増加となり、減少要因として、棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が52百万円、前渡金が26百万円、未収入金が17百万円それぞれ減少となりました。

この結果、1,019百万円増加し9,267百万円となりました。

固定資産につきましては、有形固定資産が、主に、生産性向上への取組みとして、厚木事業所製造ラインの強化による投資に伴い75百万円増加しております。また、投資その他の資産が投資有価証券の時価変動の影響等により651百万円増加となり、減少要因として、関係会社株式および出資金が投資の再評価により7百万円、前払年金費用が6百万円それぞれ減少となりました。

この結果、711百万円増加5,557百万円となりました。

② 負債

当事業年度末におけるは負債は2,836百万円(前事業年度末比530百万円の増加)となりました。

流動負債につきましては、増加要因として、支払手形が39百万円、買掛金が195百万円、未払法人税等が84百万円、未払消費税等が45百万円、前受金が7百万円、それぞれ増加となり、減少要因として、役員賞与引当金が10百万円減少となりました。

この結果、366百万円増加し2,066百万円となりました。

固定負債につきましては、繰延税金負債が187百万円増加し、長期借入金が23百万円減少した結果、163百万円増加769百万円

決算(直近四半期)
【第61期第3四半期(自 2019年10月1日 至 2019年12月31日)】

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)  経営成績の状況

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、堅調な企業業績や雇用環境の改善を背景に、企業の設備投資や個人消費にも、持ち直しの動きがみられるものの、米中貿易摩擦や英国のeu離脱問題、日韓関係の改善の遅れなど海外情勢の不確実性と日本経済への影響も懸念され、先行きは不透明な状況にあります

当社に関連深い半導体製造装置市場は、現在、大手半導体メーカーの次世代プロセス関連の設備投資が調整局面にあるなかにおいて、全般的な産業用装置における設備投資は好調であり、受託製品の産業用制御機器、ならびに自社製品全般において、順調に推移しております。

このような経営環境のもと、当社は顧客満足度の更なる向上のために、市場ニーズを先取りした新製品の投入によりお客様の装置の競争力向上に貢献するとともに、品質面では、更なる微細化への対応に取り組みました。

この結果、当第3四半期累計期間における売上高は5,581百万円前年同四半期比5.3%減)、積極的な研究開発活動を行った結果、営業利益は1,001百万円前年同四半期比16.7%減)、経常利益は1,049百万円前年同四半期比16.0%減)、四半期純利益は758百万円前年同四半期比14.7%減)となりました。なお、営業利益、経常利益、四半期純利益とも前年同四半期と比較して、いずれも減少しておりますが、生産性向上への取組として、製造ラインの強化を、2019年5月に行っており、売上高の減少に伴う要因の他、当該設備に係る減価償却費等を計上したことに伴う減少となります。

 

当社は、事業内容を2つの報告セグメントに分けております。当第3四半期累計期間におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。

 

①  受託製品

当該セグメントは、半導体製造装置関連、産業用制御機器および計測機器の開発・製造・販売を行っております。半導体製造装置関連市場におきましては、大手半導体メーカーの設備投資が調整局面にあり、新規設備投資の後倒しの影響を受けております。また、一方で産業用制御機器におきましては、従来顧客の安定的な需要に加え、新規顧客の営業展開が進んだことにより、受託製品全般におきましては、回復傾向にて推移いたしました。

この結果、売上高は3,008百万円前年同四半期比12.6%減)、セグメント営業利益は416百万円前年同四半期比38.9%減)となりました。

当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。

イ)半導体製造装置関連

当該品目は、半導体製造装置の制御部を提供しております。大手半導体メーカーの3d-nand向け設備投資が調整局面にあり、新規設備投資の後倒しの影響のため、半導体製造装置関連の売上高は減少いたしました。

この結果、売上高は2,230百万円前年同四半期比16.0%減)となりました。

ロ)産業用制御機器

当該品目は、各種の産業用装置、社会インフラ関連の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。産業用検査装置の新規展開が順調に進んだため、売上高は増加いたしました。

この結果、売上高は561百万円前年同四半期比14.9%増)となりました。

ハ)計測機器

当該品目は、各種計測機器のコントローラ、通信機器の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。各種計測機器の需要は回復傾向にありますが、売上高は前年同四半期比では減少いたしました。

この結果、売上高は216百万円前年同四半期比28.0%減)となりました。

 

②  自社製品

当該セグメントは、組込みモジュール、画像処理モジュールおよび計測通信機器の開発・製造・販売並びに、これらに付属する周辺機器およびソフトウェア等の自社製品関連商品の販売を行っております。全般的な産業用装置における設備投資は回復基調にあり、加えて新分野への開拓も順調に進み自社製品全体では、好調に推移いたしました。

この結果、売上高は2,573百万円前年同四半期比5.0%増)、セグメント営業利益は928百万円前年同四半期比5.9%増)となりました。

当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。

イ)組込みモジュール

該品目は、半導体製造装置、fa全般、電力、通信および医療機器関連等向けに提供しております。fa全般および医療機器関連における新規受注が堅調に推移しており、売上高は増加いたしました。

この結果、売上高は313百万円前年同四半期比10.8%増)となりました。

ロ)画像処理モジュール

当該品目は、fa全般、各種検査装置、液晶関連機器に提供しております。各種検査装置においては積極的な新製品開発の推進に加え、検査工程の自動化ニーズの高まりから高水準で推移しておりますが、前年同四半期比では顧客需要の横ばい傾向により、売上高は減少いたしました。

この結果、売上高は1,065百万円前年同四半期比9.0%減)となりました。

ハ)計測通信機器

当該品目は、超高速シリアル通信モジュール「giga channel」シリーズを提供しております。「giga channel」シリーズ関連の新規検査装置向けの受注が順調に進んだことにより売上高は大幅に増加いたしました

この結果、売上高は1,059百万円前年同四半期比30.4%増)となりました。

ニ)自社製品関連商品

当該品目は、自社製品の販売促進とシステム販売による高付加価値化を図るため、ソフトウェアおよび付属の周辺機器を提供しております。自社製品関連商品は、自社製品全般が堅調に推移しておりますが、売上高は前年同四半期比では減少いたしました

この結果、売上高は134百万円前年同四半期比27.0%減)となりました。

 

 

(2)  財政状態の状況

(資産)

当第3四半期会計期間末における資産は15,559百万円(前事業年度末比2,465百万円の増加)となりました。

流動資産につきましては、増加要因として、現金及び預金が20百万円、受取手形及び売掛金が227百万円、電子記録債権が78百万円とそれぞれ増加となり、減少要因として、たな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が25百万円、その他が15百万円それぞれ減少となりました。この結果、286百万円増加し8,533百万円となりました。

固定資産につきましては、有形固定資産が、主に、2019年5月に製造ラインの強化による投資に伴い99百万円増加、投資その他の資産が投資有価証券の時価変動の影響等により2,080百万円増加し、この結果、2,179百万円増加し7,025百万円となりました。

(負債)

当第3四半期会計期間末における負債は2,933百万円(前事業年度末比627百万円の増加)となりました。

流動負債につきましては、増加要因として、支払手形及び買掛金が102百万円、その他として預り金などが109百万円それぞれ増加し、減少要因として、未払法人税等が107百万円、賞与引当金が121百万円、役員賞与引当金が23百万円、それぞれ減少となりました。この結果、40百万円減少し1,659百万円となりました。

固定負債につきましては、繰延税金負債が680百万円増加し、長期借入金が12百万円減少した結果、668百万円増加し1,273百万円となりました。

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産は12,625百万円(前事業年度末比1,838百万円の増加)となりました。

増加要因として、利益剰余金が366百万円、その他有価証券評価差額金が1,443百万円それぞれ増加となり、自己株式が21百万円減少となりました。

なお、自己株式が21百万円減少しておりますが、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」による減少が16百万円、2019年6月21日開催の第60期定時株主総会において、譲渡制限付株式報酬制度を決議しており、2019年8月9日に、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込による減少が5百万円となります。

 

(自己資本比率)

当第3四半期会計期間末における自己資本比率は前事業年度末と比べ1.3%減少し、81.1%となりました。

自己資本比率は、当社の経営指標の一つとしている、自己資本比率80%以上を、当第3四半期累計期間まで維持した状態となりました。

 

(3)  事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)  研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は452百万円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

経営方針
当社は、お客様に“価値”を提供しお客様の“満足”と“信頼”を獲得することを企業理念としております。この企業理念のもと、事業活動を通して、企業の社会的責任(csr)を果たし、企業価値を向上させステークホルダーの皆様と共に躍進していくことを経営の基本方針としております。

 

このような経営の基本方針のもと、具体的な方針は次のとおりとなります。

 

・お客様に安心と信頼を提供し、株主の皆様の信頼と期待に応えます。

お客様のニーズと期待に応える製品を迅速に開発・提供し、信頼を獲得します。また、これらの事業活動を通じて企業価値を向上させ、株主の皆様の期待に応えてまいります。

・独自のコア技術と強い製品でニッチ市場においてトップシェアを獲得します。

独自性の高い製品でハイテク・ニッチ市場の競争に勝ち抜きます。「組込・画像処理・高速通信」の分野で独自のコア技術を進化させ、強い製品を提供し、この市場でトップシェアを獲得します。

・業界最高を目指す性能に加え、より最適なコストパフォーマンスを提供します。

演算・制御・通信機能の最適化と最高速をめざします。最先端の機器が要求する高い性能と信頼性に加えて最適なコストパフォーマンスを追及する高い開発力と提案力で価値ある製品を提供します。

・強いビジネスモデルを常に進化させ、価値ある企業として成長を続けます。

強い技術と製品、柔軟な販売とサポート、卓越したモノ作り、強力なパートナーとの連携を融合させた強いビジネスモデルを持っています。これを進化・差別化させ企業価値を高め成長を続けます。

・攻守で高いバランス感覚を持った企業をめざします。

経営環境の急激な変化に対応するため、市場の動きをキャッチし、迅速に舵を切ります。意思決定の早い経営体制、少数精鋭の組織による積極的な挑戦と確かな選択による経営資源の集中で競争に勝ち残ります。

・人を大切にし、ステークホルダーと共に成長し、社会に貢献します。

コンプライアンスを重視した健全な事業活動を通じて適正な投資と利益の追求、公正な利益配分を行い、従業員、ステークホルダーの皆様と共に成長します。迅速な情報公開を進め、地球環境の保全、災害復旧への支援などを通じて企業の社会的責任を積極的に果たします。
戦略
経営戦略

当社は、業界変革のなか新たな飛躍を目指し、「成長事業の確立(新分野への挑戦)」、「スリムな企業体質の強化」、「生産性の拡大(微細化、多品種)を軸として、強固な経営基盤と事業基盤を確立いたします。

具体的な、経営戦略等は次のとおりとなります。

・受託製品分野の経営戦略
当社主要事業分野であります受託製品の半導体製造装置関連分野、産業用制御機器分野および計測機器分野におきましては引き続き積極的に経営資源を投入し、自社製品技術をベースにした提案型製品の増強を図り、付加価値の向上を目指し、更に新分野としてメディカル、薬剤、バイオ、食品業界、ビッグデータへの開拓を進めております。
・自社製品分野の経営戦略 自社製品であります組込みモジュール、画像処理モジュールおよび計測通信関連の事業分野におきましては、コア技術のip化、非可視光計測、画像・計測ソフトウェアによる製品の差別化や超高速光通信、高速画像インターフェイス(coax press)への対応も含めてシリーズの充実を図り、基盤事業として継続・発展させるために今後も積極的に経営資源を投入いたします。更にコア技術(組込み・画像・通信)の複合化も含めての製品の差別化を行い、非可視光カメラ、超高速アナログ変換ボードのシリーズ強化など高付加価値製品により新たな市場(顧客)の開拓を行い、売上構成の多角化と拡大を目指します。
自社における製品開発に加えて、他社の独自技術の積極的な採用など、他社とのコラボレーションで開発リスクの軽減およびタイムtoマーケットを考慮した新分野の製品開発も行ってまいります。
・事業分野全体に係る経営戦略 事業分野全体に係る経営戦略としては、販売面においては、従来顧客への深耕はもとより新規顧客の開拓、海外マーケット(東アジア)への展開においては販売網の充実を進めております。また、当社の生産状況は多品種少量生産でありますが、品質向上、コストダウン、短納期生産を促進するため、生産方式の効率化による生産性向上に加え医療機器製造、精密調整、bto(build to order)生産等の生産体制を構築しております。
このような戦略をもとに、現在の主要事業等の主力製品を含む成長事業の確立を維持しつつ、新分野への挑戦および生産性拡大を行い、経営資源を有効に活用し、更なるスリムな体質強化に努めてまいります。

 

また、目標とする経営指標につきましては、(3)に記載しているとおりとなります。

課題
成長事業の確立はもとより、スリムな企業体質および生産性拡大を行い、経営資源を有効活用し収益拡大を行い、更なる株主還元の充実を検討してまいります。

優先的に対処すべき課題は、以下のとおりであります。

1.市場(顧客)の多角化 当社の主要市場(顧客)は受託製品、自社製品ともに、半導体製造装置分野、産業用制御機器分野、計測機器分野およびメディカル分野であります。これらの市場(顧客)の深堀は勿論のこと、中長期的には新たな市場(顧客)開拓を行い、半導体製造装置業界特有の急激な需要変動による売上変動の回避と更なる成長路線の確立を推進してまいります。

2.製品開発の差別化と新たな分野の製品開発 自社製品は現在、mpuモジュールを主にした「組込みモジュール」、「画像処理モジュール」、「計測通信機器」の3種類の主要製品群を開発しております。それらの更なる差別化を図る製品開発を行うために、コア技術のlsi化(ip化)、非可視光カメラ、画像・計測ソフトウェアを更に推進しております。同時に中長期的には新たな分野を視野に入れて製品開発を推進してまいります。

3.顧客ニーズを満足する生産体制の更なる充実、新ビジネスモデル生産体制の構築 当社の生産状況は、半導体製造装置特有の急激な需要変動を背景にし、加えて多機種変量生産であります。そのような状況下で、市場(顧客)からのコストダウン、生産リードタイム短縮、品質向上および環境負荷削減の要求を満足するために、継続的な設備投資と生産体制の改善を推進してまいります。また医療機器製造、精密調整、bto(build to order)生産等の生産体制の構築を進めてまいります。

 

(5) 経営の問題認識と今後の方針について

当社は、経営の安定成長に向けた販売分野の多様化を進めておりますが、半導体製造装置分野は主力事業基盤であり、この業種特有の景気変動の影響を大きく受けやすい業態であります。今後は更に新分野との売上構成の均衡を目指すとともに、収益および財務体質の向上を進めてまいります。

また、地球環境の保全を念頭に置き、自ら定めた環境方針に基づく企業経営を行うことにより、当社が担うべき社会的責任を果たして行く所存であります。

沿革

 

2 【沿革】

1959年8月

計測器並びに制御機器の製造・販売を目的として資本金1,000千円をもって東京都渋谷区に東洋通信工業株式会社を設立。

1961年9月

本社、工場を東京都世田谷区へ移転。

1966年4月

最初の自社製品である交通安全教育用、交通信号発生装置を開発、販売開始。

1976年10月

株式会社ニコンの半導体製造装置関連機器の製作開始。

1979年4月

開発支援装置「pecker(デバイスプログラマー)」シリーズを開発、販売開始。

1982年10月

社名を株式会社アバールコーポレーションと変更、同時に本社を東京都新宿区へ移転。

1984年9月

神奈川県厚木市に新工場を設置。(現・厚木事業所)

1985年2月

vme bus規格を採用した組込みモジュールシリーズを開発、販売開始。

1985年9月

「pecker」シリーズ累計販売台数50,000台突破。

1987年8月

神奈川県厚木市に本社を移転。

1988年2月

社名を株式会社アバールコーポレーションより株式会社アバールに変更。

1989年2月

株式会社トーヨーデータと合併、社名を株式会社アバールから株式会社アバールデータへ変更。

1991年2月

社団法人日本証券業協会に店頭売買銘柄として店頭登録。

1995年1月

iso9001(品質マネージメントシステムの国際規格)の認証取得。

1995年4月

compact pci bus規格を採用した組込みモジュールを国内で始めて開発、販売開始。

1995年8月

pci bus規格を採用した画像処理モジュールシリーズを開発、販売開始。

1998年5月

東京都町田市に本社を移転。

2001年1月

iso14001(環境マネージメントシステムの国際規格)の認証取得。

2003年10月

高速通信モジュール「giga channel」シリーズを開発、販売開始。

2004年12月

日本証券業協会への店頭登録を取消し、株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場。

2007年8月

厚木事業所の増改築を完了。

2009年12月

超高速アナログ変換ボード「express converter」シリーズを開発、販売開始。

2010年4月

株式会社ジャスダック証券取引所と株式会社大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所jasdaq(スタンダード)に上場。

2011年3月

高速画像インターフェイスcoaxpress規格を採用した画像処理モジュールを世界で始めて開発・販売開始。

2012年9月

超高速光通信カメラインターフェイス「opt-c:link」を独自開発、販売開始。

2013年7月

株式会社東京証券取引所グループと株式会社大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所jasdaq(スタンダード)に上場。

2013年9月

医療機器製造業許可(一般区分)を取得。

2014年1月

カラー切断法による3次元形状測定システムの開発。

2015年4月

ingaas短波長赤外カメラの開発、販売開始。

 

 

配当政策

 

3 【配当政策】

当社は株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要施策の一つと考え、安定的な配当にも考慮しつつ、各期の業績に応じた利益の配分を基本方針としております。そして将来の企業価値向上に向けた事業投資に伴う中長期的な資金需要や財務状況の見通しなどを総合的に勘案し、配当性向35%を基本に株主の皆様への成果配分を行ってまいります。

当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としており、配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。なお、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

当事業年度の剰余金の配当につきましては、基本方針のもと、期末配当は1株当たり36円とし、既に実施済みの1株当たり中間配当金28円と合わせて、1株当たり年間配当金は64円としております。

内部留保金につきましては、経営体質の強化とともに新事業の展開、新製品の開発投資に活用し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。

 

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2019年11月13日

取締役会

171,830

28

2020年6月23日

定時株主総会

220,921

36

 

 
株式の状況
②  【発行済株式】

 

種類

事業年度末現在発行数(株)

(2020年3月31日)

提出日現在発行数(株)

(2020年6月23日)

上場金融商品取引所名

又は登録認可金融商品

取引業協会名

内容

普通株式

7,417,842

7,417,842

東京証券取引所jasdaq(スタンダード)

単元株式数は100株であります。

7,417,842

7,417,842

 

 

 

(5) 【所有者別状況】

2020年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満

株式の状況

(株)

政府及び

地方公共

団体

金融機関

金融商品

取引業者

その他の

法人

外国法人等

個人

その他

個人以外

個人

株主数(人)

8

22

29

21

7

3,255

3,342

所有株式数(単元)

10,551

1,104

12,151

1,790

18

48,543

74,157

2,142

所有株式数の割合(%)

14.23

1.49

16.39

2.41

0.02

65.46

100.00

 

(注)  自己株式 1,281,137株は「個人その他」に 12,811単元、「単元未満株式の状況」に 37株含まれております。

 

(6) 【大株主の状況】

2020年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

株式会社ニコン

東京都港区港南2丁目15番3号

646,700

10.53

日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8-11

606,300

9.87

佐々木 嘉樹

大阪府大阪市天王寺区

205,000

3.34

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

195,700

3.18

嶋 村   清

東京都多摩市

193,600

3.15

アバールグループ社員持株会

東京都町田市旭町1丁目25-10

179,919

2.93

株式会社日本マイクロニクス

東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目6-8

119,600

1.94

レーザーテック株式会社

神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目10番地1

109,500

1.78

イーソル株式会社

東京都中野区本町1丁目32-2 ハーモニータワー

107,000

1.74

奥村 龍昭

神奈川県川崎市麻生区

95,000

1.54

2,458,319

40.05

 

(注)1 以下の自己株式を保有しておりますが、上記大株主の状況には含めておりません。その内容は次のとおりであります。

保有株式数

   1,281,137株

株式保有割合

  17.27%

 

なお、「アバールグループ社員持株会専用信託口」が保有する当社株式 16,200株は当該自己株式に含めておりません。

 

2 大和証券投資信託委託株式会社から、大量保有報告書の提出があり、以下の株式を所有している旨の報告を受けておりますが、当社として当事業年度末日における所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。

大量保有報告書の内容は次のとおりであります。

大量保有者名 大和証券投資信託委託株式会社

住所     東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

提出書類

提出日

報告義務発生日

所有株式数(株)

株券等保有割合(%)

大量保有報告書

2020年2月6日

2020年1月31日

390,600

5.27

 

 

なお、2020年4月21日付で大和アセットマネジメント株式会社に商号変更した旨の変更報告書が提出されています。

 

 

役員の状況

男性7名  女性0名(役員のうち女性の比率0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

菊 地   豊

1960年7月30日

1983年3月

当社入社

2003年4月

当社製造技術部ゼネラルマネジャー

2005年4月

当社製造部ゼネラルマネジャー

2007年6月

当社取締役製造部ゼネラルマネジャー

2013年6月

当社常務取締役製造部ゼネラルマネジャー

2014年7月

当社常務取締役生産管理部ゼネラルマネジャー

2015年7月

当社常務取締役生産統括担当

2016年4月

当社常務取締役生産統括担当兼管理本部長、財務担当

2017年7月

当社常務取締役生産統括担当兼管理本部長、財務担当、生産管理部ゼネラルマネジャー

2019年6月

当社代表取締役社長(現)

(注)2

40,800

代表取締役 営業部ゼネラルマネジャー

広 光   勲

1959年2月14日

1984年3月

当社入社

2003年4月

当社ソフトウェア開発部ゼネラルマネジャー

2005年6月

当社取締役ソフトウェア開発部ゼネラルマネジャー

2009年7月

当社取締役技術部ゼネラルマネジャー

2011年4月

当社取締役第一開発部ゼネラルマネジャー

2011年6月

当社常務取締役第一開発部ゼネラルマネジャー

2013年6月

株式会社アバール長崎(現 東京エレクトロン デバイス長崎株式会社)取締役(現)

2013年6月

当社代表取締役社長

2019年6月

当社代表取締役営業部ゼネラルマネジャー(現)

(注)2

41,500

 取締役第二開発部ゼネラルマネジャー

岩 本 直 樹

1974年5月3日

1996年4月

当社入社

2011年4月

当社第一開発部2グループマネジャー

2013年7月

当社第一開発部ゼネラルマネジャー

2017年4月

当社第一開発部ゼネラルマネジャー兼第二開発部ゼネラルマネジャー

2017年6月

当社取締役第一開発部ゼネラルマネジャー兼第二開発部ゼネラルマネジャー

2018年7月

当社取締役第二開発部ゼネラルマネジャー(現)

(注)2

6,321

 

 

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

 取締役管理本部経営戦略室室長

熊 澤 陽 一

1965年2月22日

1990年2月

当社入社

2007年4月

当社営業部1グループマネジャー

2015年7月

当社生産管理部ゼネラルマネジャー

2017年7月

当社管理本部経営戦略室室長

2020年6月

当社取締役管理本部経営戦略室室長(現)

(注)2

4,300

 

取締役(常勤監査等委員)

大 塚 忠 彦

1961年3月27日

1986年11月

当社入社

2005年4月

当社生産管理部ゼネラルマネジャー

2014年6月

株式会社アバール長崎(現 東京エレクトロン デバイス長崎株式会社)監査役

2014年6月

当社常勤監査役

2017年6月

当社取締役(常勤監査等委員)(現)

(注)3

12,200

取締役(監査等委員)

金 子 健 紀

1964年11月9日

1992年6月

公認会計士荒井会計事務所勤務公認会計士

1998年6月

当社監査役

1999年5月

金子公認会計士事務所開設所長(現)

2004年6月

株式会社アバール長崎(現 東京エレクトロン デバイス長崎株式会社)監査役

2017年6月

当社取締役(監査等委員)(現)

(注)3

8,600

取締役(監査等委員)

金 澤 健 一

1954年3月12日

1976年4月

日本光学工業株式会社入社

2008年6月

株式会社ニコン執行役員

2011年6月

同社取締役兼執行役員

2012年6月

同社取締役兼常務執行役員

2014年6月

当社監査役

2017年6月

当社取締役(監査等委員)(現)

(注)3

200

 

 

 

 

113,921

 

(注) 1 金子健紀及び金澤健一は、社外取締役であります。

2 取締役の任期は、2020年3月期に係る定時株主総会の終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

3 取締役(監査等委員)の任期は、2019年3月期に係る定時株主総会の終結の時から2021年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。