業績の推移(百万円) | |||||||||
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売上高 | 営業利益 | % | 経常利益 | % | 当期利益 | % | 一株利益 | 一株配当 |
財務・CF(百万円) 2020/03/31 | |||
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総資産 | 518,473 | 営業CF | 79,130 |
純資産 | 413,884 | 投資CF | -8,676 |
自己資本比率 | 0.8 % | 財務CF | -17,075 |
資本金 | 86,969 | 現金等 | 275,539 |
四半期 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 |
累計 | 1Q | 1-2Q | 1-3Q | 1-4Q | 会社予想 | ||||
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前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 前期 | 今期 | 今期 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてロームグループが判断したものであります。
(1)事業戦略・市場変動に係るリスク
ロームグループは注力市場として「自動車関連市場」、「産業機器関連市場」、「海外市場」を、注力商品として「パワー」、「アナログ」、「スタンダードプロダクツ」を掲げるなど、より成長が見込める市場、あるいはロームグループの強みを発揮できる市場や技術に、重点を置いております。こうした重点分野においては、今後グローバルな競争がより激化する可能性があり、コストダウンの限界を超えた価格競争や熾烈な開発競争に巻き込まれる可能性があります。また、社会ニーズの様々な変化等により市場成長の鈍化や市場の縮小が起こる可能性があります。こうした市場の動向や競争環境の変化により、ロームグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローが悪影響を受けるリスクがあります。
(2)為替リスク
ロームグループは開発・製造・販売の拠点を世界各地に展開しており、各地域通貨によって作成された各拠点の財務諸表は、連結財務諸表作成のために円に換算されております。そのため、現地通貨における価値が変わらない場合でも、換算時の為替レートの変動により、連結財務諸表上の損益が影響を受ける可能性があります。
また、ロームグループは日本、アジア、アメリカ及びヨーロッパにて生産活動を行うとともに、世界市場において販売活動を行っております。このため、生産拠点と販売拠点の取引通貨が異なり、常に為替レート変動の影響を受けております。概して言えば、円高の場合は業績にマイナスに、円安の場合にはプラスに作用します。
(3)製品の欠陥リスク
ロームグループでは、企業目的である「われわれは、つねに品質を第一とする」を基本理念とし、厳しい品質管理のもとに生産を行っておりますが、全ての製品について欠陥がなく、将来において販売先からの製品の欠陥に起因する損害賠償請求等が発生しないという保証はありません。万一損害賠償請求があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)生産活動に係るリスク
ロームグループでは、垂直統合型のビジネスモデルを採用しておりますが、電子部品の製造にはレアメタルを含む様々な素材を必要とします。そのため、特定の供給元からの調達に制約が発生した場合、生産活動やコスト構造に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)法的リスク
ロームグループでは他社製品と差別化できる製品を製造するために様々な新技術やノウハウを開発しており、こうした独自の技術を背景に世界中で製品の製造・販売を行っております。そしてロームグループが使用している技術やノウハウが、他社の保有する特許権等の知的財産権を侵害しないように専門の部門を組織し厳重に管理しております。また、ロームグループが事業を行うあらゆる領域において、排気、排水、有害物質の使用及び取扱い、廃棄物処理、土壌・地下水汚染等の調査並びに環境、健康、安全等を確保するためのあらゆる法律・規制を遵守しております。しかしながら、事前に予期し得なかった事態の発生などにより何らかの法的責任を負う場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害・地政学的リスク
ロームグループは日本のみならず世界各地で開発・製造・販売活動を行っており、中でも生産ラインはかねてよりリスク分散のために世界の複数拠点に配置するなどの対策をとっておりますが、地震や台風・洪水等の自然災害や感染症の蔓延、または政情不安及び国際紛争の勃発などによる人的災害によって、当該地域の生産や営業拠点が損害を受ける可能性があります。またこれらのリスクが複数の地域で同時に発生する可能性があり、ロームグループのみならず、お客様やお取引先様なども含めたサプライチェーン全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(7)m&aリスク
ロームグループでは将来的な事業展望を踏まえ、既存事業に関連した新しい分野への進出をも視野に入れたm&aをワールドワイドに検討・実施し、常に企業価値・企業規模の向上を図る必要性があると考えております。m&aにあたっては、買収前に十分な調査・検討・審議の上、判断を行っていますが、買収後における想定外の事態の発生や市場動向の著変等が原因で、買収事業が所期の目標どおりに推移せず、場合によっては損失を生む可能性があります。
(8)研究開発活動リスク
現在、エレクトロニクス分野における、新技術、新製品の開発・発展はとどまるところを知りません。ロームグループも激しい技術、製品開発競争の渦中にあり、常に新製品・新技術を生み出すべく、材料から製品に至るまで日夜研究と開発に努めております。2020年3月期の研究開発費は連結売上高の約9%を占めています。
この研究開発活動において、例えば新製品開発のための技術力、開発力等の不足により、計画が大幅に遅れることで、市場への投入のチャンスを逸する可能性があります。また、開発が完了した新製品が市場で期待したほど受け入れられない可能性もあります。これらが現実に生じたときには、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)その他のリスクとリスクマネジメント体制
上記以外のリスクとして、物流に関するリスク、資材・エネルギーの調達に関するリスク、情報漏洩に関するリスク、情報システムに関するリスク、人財に関するリスクなど、事業活動を進めていく上において、様々なリスクが財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性が考えられます。ロームグループではこうしたリスクを回避、あるいはその影響を最小限に食い止めるため、全グループを挙げてリスクマネジメント体制の強化に取り組んでおります。具体的には、ロームでは社長自らが委員長を務めるcsr委員会の下にリスク管理・bcm委員会を組織し、ロームグループにおいて業務遂行上発生する可能性のある重要リスクを抽出・分析・統括管理しております。また、各リスク主管担当部署の活動状況を検証するとともに、事業継続計画(bcp)の策定を進め、あらゆる事前対策や準備に努めるよう、全社に徹底を図っております。
(10)新型コロナウイルス感染症について
ロームグループでは、2020年初頭から世界的に蔓延を始めた新型コロナウイルス感染症によって、中国・フィリピン・マレーシアなど世界各地域の生産・販売拠点における規制を受けて、生産の一時停止や稼働率の低下などを強いられ、企業活動に制約を受けておりました。現時点では平常時の稼働状況に戻りつつありますが、今後も感染拡大の状況によってはロームグループの事業活動に更なる影響を与える可能性があります。
こうした事業活動に対する直接の影響に加えて、当該感染症が世界経済全体に波及することによりエレクトロニクス市場の動向、またロームの受注・売上に対して間接的に大きく影響することが考えられます。
このような状況のもと、ロームグループでは、従業員、顧客及び取引先の安全を第一に考え、感染リスクの継続的な低減のために2月に対策本部を設置し、社内外イベントの中止、国内外出張の原則禁止、検温やマスクの着用の徹底、国・地方自治体の要請に則した在宅勤務の実施とそれを可能とするitツールの導入と活用の促進など種々の対策を実施しております。お客様に対する供給維持対策といたしましては、稼働縮小や一時停止に対応するため、一部の機種をロームグループ他拠点及びosat(※)への移管を進め、さらにフレキシブル生産ラインや省人化ラインの開発など、起こりうるリスクの低減に向けて長期視点で対策に取り組んでおります。また、当該感染症の影響が長期に継続することも考慮して、コミットメントラインの設定などの財務安定化策を講じております。
※ osat(outsourced semiconductor assembly and test)
半導体製造における後工程である組み立てとテストを請け負う製造業者のこと。
回次 | 第58期 | 第59期 | 第60期 | 第61期 | 第62期 | |
決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
売上高 | (百万円) | 352,397 | 352,010 | 397,106 | 398,989 | 362,885 |
経常利益 | (百万円) | 36,625 | 35,579 | 54,213 | 64,689 | 35,774 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (百万円) | 25,686 | 26,432 | 37,249 | 45,441 | 25,632 |
包括利益 | (百万円) | △13,134 | 31,371 | 47,593 | 45,507 | 5,725 |
純資産額 | (百万円) | 706,251 | 725,452 | 751,877 | 766,754 | 715,479 |
総資産額 | (百万円) | 804,134 | 834,503 | 864,072 | 874,427 | 848,873 |
1株当たり純資産額 | (円) | 6,672.32 | 6,854.01 | 7,104.04 | 7,332.04 | 7,185.83 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 241.91 | 249.87 | 352.14 | 431.29 | 247.65 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - | - | - | 244.89 |
自己資本比率 | (%) | 87.8 | 86.9 | 87.0 | 87.6 | 84.2 |
自己資本利益率 | (%) | 3.5 | 3.7 | 5.0 | 6.0 | 3.5 |
株価収益率 | (倍) | 19.6 | 29.6 | 28.8 | 16.0 | 23.9 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | 78,901 | 67,397 | 74,727 | 65,990 | 79,130 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △22,436 | △38,742 | △54,517 | △53,997 | △8,676 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △33,109 | △12,173 | △21,186 | △30,647 | △17,075 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (百万円) | 231,802 | 246,015 | 243,973 | 228,065 | 275,539 |
従業員数 | (人) | 21,171 | 21,308 | 23,120 | 22,899 | 22,191 |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第58期、第59期、第60期及び第61期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益につきましては、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第61期の期首から適用しており、第60期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
当グループは、当社及び子会社44社(国内10社、海外34社)、関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成され、電子部品の総合メーカーとして、その製造・販売を主たる事業内容としております。
主な製品及び事業の名称は次のとおりであります。
セグメントの名称 | 主な製品及び事業の名称 |
lsi | アナログ、ロジック、メモリ、mems |
半導体素子 | ダイオード、トランジスタ、発光ダイオード、半導体レーザー |
モジュール | プリントヘッド、オプティカル・モジュール、パワーモジュール |
その他 | 抵抗器、タンタルコンデンサ |
また、当グループの事業に係わる主要な関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
製造
| 会社名 | セグメントの名称 | |||
lsi | 半導体素子 | モジュール | その他 | ||
国内 | ローム浜松㈱ | ○ | ○ |
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| ローム・ワコー㈱ | ○ | ○ |
|
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| ローム・アポロ㈱ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ローム・メカテック㈱ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ローム滋賀㈱ ※1 |
| ○ |
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| ラピスセミコンダクタ㈱ ※2 | ○ | ○ | ○ |
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| ラピスセミコンダクタ宮城㈱ | ○ |
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| ラピスセミコンダクタ宮崎㈱ | ○ | ○ | ○ |
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海外 | ローム・コリア・コーポレーション | ○ | ○ |
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| ローム・エレクトロニクス・フィリピンズ・インク | ○ | ○ |
| ○ |
| ローム・インテグレイテッド・システムズ・タイランド・カンパニー・リミテッド | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ローム・セミコンダクタ・チャイナ・カンパニー・リミテッド |
| ○ | ○ |
|
| ローム・エレクトロニクス・ダイレン・カンパニー・リミテッド |
|
| ○ |
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| ローム・ワコー・エレクトロニクス・マレーシア・センディリアン・バハッド |
| ○ |
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| ローム・メカテック・フィリピンズ・インク | ○ | ○ |
| ○ |
| ローム・メカテック・タイランド・カンパニー・リミテッド |
| ○ | ○ | ○ |
| カイオニクス・インク ※3 | ○ |
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| サイクリスタル・ゲーエムベーハー ※4 |
| ○ |
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販売
〈海外〉ローム・セミコンダクタ・コリア・コーポレーション
ローム・セミコンダクタ・ペキン・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・シャンハイ・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・シンセン・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・ホンコン・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・タイワン・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・シンガポール・プライベート・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・フィリピンズ・コーポレーション
ローム・セミコンダクタ・タイランド・カンパニー・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・マレーシア・センディリアン・バハッド
ローム・セミコンダクタ・インディア・プライベート・リミテッド
ローム・セミコンダクタ・ユーエスエー・エルエルシー
ローム・セミコンダクタ・ゲーエムベーハー
※1.ローム滋賀㈱は、2020年4月1日付でローム㈱に吸収合併されております。
※2.ラピスセミコンダクタ㈱は、電子部品の開発及び販売業務も行っております。
※3.カイオニクス・インクは、電子部品の開発業務も行っております。
※4.サイクリスタル・ゲーエムベーハーは、電子部品の原材料の開発及び販売業務も行っております。
主要な事業系統図は、次のとおりであります。
なお、当社子会社は複数セグメントに跨って事業展開を行っており、セグメント別に記載すると複雑になりますので、一括して記載しております。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
lsi(百万円) | 167,862 | △8.5 |
半導体素子(百万円) | 137,100 | △12.9 |
モジュール(百万円) | 33,261 | △16.6 |
報告セグメント計(百万円) | 338,224 | △11.2 |
その他(百万円) | 20,101 | △11.5 |
合計(百万円) | 358,325 | △11.2 |
(注)上記の金額は期中平均販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
lsi | 174,916 | △2.5 | 37,143 | 13.7 |
半導体素子 | 143,003 | △1.5 | 36,565 | 12.2 |
モジュール | 33,059 | △12.7 | 8,390 | △2.5 |
報告セグメント計 | 350,978 | △3.2 | 82,098 | 11.1 |
その他 | 19,976 | △12.1 | 4,518 | △3.5 |
合計 | 370,955 | △3.7 | 86,617 | 10.3 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
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| (単位:百万円) | |
| 報告セグメント | その他 (注)1 | 合計 | 調整額 (注)2 | 連結財務 諸表計上額 (注)3 | |||
| lsi | 半導体素子 | モジュール | 計 | ||||
売上高 |
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外部顧客への売上高 | 183,313 | 152,861 | 40,158 | 376,333 | 22,655 | 398,989 | - | 398,989 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 | 2,559 | 6,933 | 43 | 9,535 | 60 | 9,596 | △9,596 | - |
計 | 185,872 | 159,795 | 40,202 | 385,869 | 22,716 | 408,585 | △9,596 | 398,989 |
セグメント利益 | 15,990 | 30,054 | 5,918 | 51,962 | 4,093 | 56,056 | △146 | 55,909 |
セグメント資産 | 129,030 | 126,835 | 17,157 | 273,023 | 19,316 | 292,339 | 582,088 | 874,427 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 20,908 | 20,055 | 3,279 | 44,243 | 2,005 | 46,248 | △832 | 45,415 |
のれん償却額 | - | - | - | - | - | - | - | - |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 | 17,119 | 30,407 | 1,979 | 49,506 | 4,694 | 54,201 | 3,089 | 57,291 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、抵抗器事業、タンタルコンデンサ事業等を含んでおります。
2.調整額の内容は、以下のとおりであります。
①セグメント利益の調整額△146百万円には、主にセグメントに帰属しない一般管理費△773百万円、セグメントには配賦しない決算調整額(退職給付費用の調整額等)626百万円が含まれております。
②セグメント資産の調整額582,088百万円は、各事業セグメントへ配賦していない全社資産583,365百万円、固定資産の調整額△1,276百万円が含まれております。また、全社資産は主に各事業セグメントに帰属しない資産で、現金及び預金268,254百万円、投資有価証券87,683百万円、受取手形及び売掛金84,021百万円等であります。
③減価償却費の調整額は、セグメントには配賦しない決算調整額(固定資産未実現利益消去に伴う調整額)等であります。
④有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、販売・管理部門等共通部門が保有する固定資産に関するものであります。
3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
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| (単位:百万円) | |
| 報告セグメント | その他 (注)1 | 合計 | 調整額 (注)2 | 連結財務 諸表計上額 (注)3 | |||
| lsi | 半導体素子 | モジュール | 計 | ||||
売上高 |
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外部顧客への売上高 | 170,432 | 139,038 | 33,275 | 342,745 | 20,139 | 362,885 | - | 362,885 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 | 1,947 | 5,915 | 0 | 7,862 | 63 | 7,926 | △7,926 | - |
計 | 172,379 | 144,953 | 33,275 | 350,608 | 20,202 | 370,811 | △7,926 | 362,885 |
セグメント利益 | 12,578 | 10,407 | 3,491 | 26,477 | 1,948 | 28,425 | 1,063 | 29,489 |
セグメント資産 | 109,396 | 130,825 | 15,063 | 255,285 | 18,367 | 273,652 | 575,220 | 848,873 |
その他の項目 |
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減価償却費 | 18,165 | 21,128 | 2,989 | 42,283 | 2,484 | 44,768 | △440 | 44,328 |
のれん償却額 | - | 99 | - | 99 | - | 99 | - | 99 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 | 8,550 | 22,001 | 1,922 | 32,474 | 2,735 | 35,210 | 3,731 | 38,941 |
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、抵抗器事業、タンタルコンデンサ事業等を含んでおります。
2.調整額の内容は、以下のとおりであります。
①セグメント利益の調整額1,063百万円には、主にセグメントに帰属しない一般管理費△576百万円、セグメントには配賦しない決算調整額(退職給付費用の調整額等)1,640百万円が含まれております。
②セグメント資産の調整額575,220百万円は、各事業セグメントへ配賦していない全社資産576,100百万円、固定資産の調整額△880百万円が含まれております。また、全社資産は主に各事業セグメントに帰属しない資産で、現金及び預金298,296百万円、有形固定資産84,761百万円、受取手形及び売掛金74,834百万円等であります。
③減価償却費の調整額は、セグメントには配賦しない決算調整額(固定資産未実現利益消去に伴う調整額)等であります。
④有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、販売・管理部門等共通部門が保有する固定資産に関するものであります。
3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
業績の全般的概況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米中貿易摩擦や中国の景気減速による影響などにより総じて減速傾向となりました。地域別では、米国は企業の設備投資が抑制傾向をたどりましたが、個人消費は堅調な水準を維持し、回復傾向を維持しました。中国では、個人消費や工業生産、設備投資等の伸びが鈍化し厳しい状況が続きました。ヨーロッパやアジア各国では、政治不安や中国における景気減速の影響等を受け、停滞が続きました。日本においては、中国やヨーロッパなど向けの輸出が減少傾向となり、鉱工業生産も減少傾向が続くなど、景気の回復は鈍化傾向となりました。
エレクトロニクス業界におきまして、自動車関連市場では、「安全」、「環境」などに対するニーズの高まりからエレクトロニクス製品の実装率の向上が続きましたが、中国やインドでの自動車販売台数悪化が長引くなど、全体としては厳しい状況となりました。産業機器関連市場では、工作機械受注の落ち込みが続き低迷が続きました。民生機器関連市場では、市況悪化の影響を受け需要が低迷しました。こうした状況を受け、半導体をはじめとする電子部品市場は、厳しい状況が続きました。
このような経営環境の中、ロームグループにおきましては、従来に引き続き、中長期的に成長が期待される自動車関連市場や産業機器関連市場などへの製品ラインアップの強化と、中国市場での販売体制の強化を進めました。また、「アナログ」、「パワー」及び「スタンダードプロダクツ」など、ロームグループが強みを持つ技術領域を中心とした新製品・新技術の開発に取り組むと共に、顧客へのシステムソリューション提案など技術サポート体制を整えました。生産面においても、引き続きrps活動(※1)を推進し、先進の品質管理体制の構築やスマートファクトリー(※2)化の推進などの「生産革新」を継続して進め、加えて安定供給体制強化や生産効率改善のための工場の一元管理化などに取り組みました。さらに、新製品であるsicデバイス(※3)の専用工場の建設を進めるなど中長期的な生産能力増強の為の設備投資を進めました。
このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間の売上高は民生機器関連市場及び産業機器関連市場を中心に減少し、前年同期比10.1%減の2,791億8千8百万円となりました。
営業利益は売上高の減少に加え、固定費負担率の上昇などにより前年同期比48.9%減の262億5千7百万円となり、当第3四半期連結累計期間の営業利益率は前第3四半期連結累計期間の16.5%から9.4%に低下しました。
経常利益につきましては、営業利益の減少に加え、前年同期の為替差益の発生とは異なり為替差損が発生したことにより前年同期比52.1%減の286億7千3百万円となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、主に経常利益が減少したことにより前年同期比50.5%減の214億8千5百万円となりました。
またロームグループで重視している経営指標について、当第3四半期連結累計期間のebitda(※4)は前年同期比30.4%減の586億7千5百万円となりました。
※1.rps(rohm production system)活動
ロームグループの各生産拠点で進めている生産改善活動で、より高品質なモノづくりを進めるとともにリードタイムの短縮や在庫など、あらゆるムダを徹底的に排除する活動。段違い(ダントツ)の高効率、高品質生産体制を構築することで利益体質の強化を図る。
※2.スマートファクトリー
生産設備などをネットワークで相互に接続し、より高度な品質改善や、生産効率の改善を進めた製造工場のこと。
※3.sic(炭化ケイ素)デバイス
si(ケイ素)とc(炭素)で構成される化合物半導体デバイス。従来用いられているsi(ケイ素)と比べて、さらに高耐圧、低オン抵抗、高速動作の特長を持ち、電力変換効率を飛躍的に改善できる。また、高温でも安定して動作するという特長も持つ。
※4.ebitda(earnings before interest, taxes, depreciation and amortization)
税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて求めたもの。グローバル企業等の収益力を比較する際によく利用される指標。ロームグループでは簡易的に営業利益に減価償却費を加えて算出しております。
業績のセグメント別概況
<lsi>
当第3四半期連結累計期間の売上高は1,310億9千9百万円(前年同期比8.5%減)、セグメント利益は106億2千万円(前年同期比36.7%減)となりました。
自動車関連市場につきましては、xev(※5)向けの絶縁ゲートドライバic(※6)や、カーボディやadas分野向けの各種電源icなどが売上を伸ばしましたが、インフォテインメント向けの各種ドライバicなどの売上は減少しました。産業機器関連市場につきましては、fa関連市場向けなどで売上が減少しました。民生機器関連市場につきましては、スマートフォンや事務機向けのほか、tvなどのav機器向けなど総じて厳しい状況となりました。
※5.xev
電気自動車(ev)、ハイブリッド車(hv)、プラグインハイブリッド車(phv)など電力を駆動力として使用する各種自動車の総称。
※6.絶縁ゲートドライバic
sicやigbt(※7)などのパワー半導体を駆動させるためのicで、絶縁素子を内蔵することにより人体・システム保護に必須の絶縁用外付け部品を不要にした。
※7.igbt(insulated gate bipolar transistor=絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)
mosfetとバイポーラトランジスタを複合化したトランジスタで、低オン抵抗と比較的速いスイッチング特性の両方を備えており、現在、大電力を電圧制御する分野で幅広く使用される。
<半導体素子>
当第3四半期連結累計期間の売上高は1,057億9千4百万円(前年同期比10.2%減)、セグメント利益は97億1千4百万円(前年同期比63.1%減)となりました。
トランジスタとダイオードにつきましては、パワートレインやカーボディなど自動車の電装化の進展に伴う分野については採用が増加しましたが、インフォテインメント向けの売上は減少し、産業機器関連市場向けや民生機器関連市場向けについても厳しい状況が続きました。パワーデバイス部門につきましては、igbtは売上を伸ばしましたが、sicについては市場調整の影響を受けました。また、発光ダイオードにつきましては、民生機器関連市場向けに加えて産業機器関連市場向けの売上も減少しました。半導体レーザにつきましても、民生機器関連市場向けを中心に売上が減少しました。
<モジュール>
当第3四半期連結累計期間の売上高は267億9千1百万円(前年同期比16.8%減)、セグメント利益は34億3千1百万円(前年同期比35.8%減)となりました。
プリントヘッドにつきましては、決済端末向けなどで売上が減少しました。オプティカルモジュールにつきましては、自動車向けはledモジュールが売上を伸ばしましたが、スマートフォン向けはセンサモジュールの売上が減少しました。
<その他>
当第3四半期連結累計期間の売上高は155億2百万円(前年同期比11.3%減)、セグメント利益は15億5千3百万円(前年同期比53.9%減)となりました。
抵抗器につきましては、自動車関連市場や民生機器関連市場向けなどで売上が減少しました。タンタルコンデンサにつきましては、pc向けなどで売上が減少しました。
なお、上記「業績のセグメント別概況」の記載は、外部顧客に対するものであります。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の財政状態といたしましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ129億4千6百万円増加し、8,873億7千3百万円となりました。主な要因といたしましては、現金及び預金が412億8千3百万円、のれんが14億6千6百万円、それぞれ増加した一方、たな卸資産が89億8千2百万円、投資有価証券が66億5千1百万円、有形固定資産が65億5千5百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ243億1千2百万円増加し、1,319億8千5百万円となりました。主な要因といたしましては、社債が409億8千5百万円増加した一方、未払金が94億5千3百万円、流動負債のその他が49億3千9百万円(うち、未払費用が53億5千3百万円)、未払法人税等が48億1千3百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ113億6千6百万円減少し、7,553億8千8百万円となりました。主な要因といたしましては、自己株式の取得により168億9千7百万円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が58億1千1百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の87.6%から85.1%に低下しました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は、以下のとおりであります。
基本方針
当社は、「つねに品質を第一とし、いかなる困難があろうとも、良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、文化の進歩向上に貢献すること」を企業目的としております。そして、この企業目的を遂行することが、当社の永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上をもたらすと同時に、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーへの利益貢献につながるものと考えております。また、株主の皆様から負託を受けた当社取締役会は、上記企業目的を遂行し、持続的成長に向けて不断の経営努力を尽くすことで、さらなる企業価値の向上を図る責務を負っているものと理解しております。
いわゆる買収防衛に関しては、企業価値向上による株価の上昇や、積極的なir活動による株主説明責任の貫徹及び株主の皆様との常日頃からの対話による信頼関係の確立こそが、その最善の方策であると考えております。そして、当社に対して買収の提案が行われた場合には、これを受け入れるか否かの最終判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきであり、その際に当社取締役会が自己の保身を図るなど恣意的判断が入ってはならないと考えております。また、買収提案の局面においては、株主の皆様が十分な情報に基づき相当な検討期間をかけて適正な判断を下すことができること(インフォームド・ジャッジメント)が、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保と向上のために不可欠であると考えております。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、248億4千5百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
前連結会計年度末に計画中であった設備の新設、改修等に係る当連結会計年度の投資予定額は590億円でありましたが、第2四半期連結会計期間末において見直しを行い、半導体素子部門用設備を中心に減額し、500億円に修正しております。なお、その所要資金につきましては、自己資金を充当する予定であります。
区分 | 当期首残高 (百万円) | 当期末残高 (百万円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
1年以内に返済予定のリース負債 | 19 | 871 | 4.3 | - |
リース負債(1年以内に返済予定のものを除く。) | 31 | 1,417 | 4.1 | 2021年4月~ 2028年12月 |
合計 | 51 | 2,289 | - | - |
(注)1.「平均利率」については、リース負債の当期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース負債(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
| 1年超2年以内 (百万円) | 2年超3年以内 (百万円) | 3年超4年以内 (百万円) | 4年超5年以内 (百万円) |
リース負債 | 704 | 328 | 164 | 118 |
3.連結貸借対照表では、1年以内に返済予定のリース負債については流動負債「その他」に、リース負債(1年以内に返済予定のものを除く。)については固定負債「その他」に含めて表示しております。
ロームグループは、永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上を図るにあたって、事業活動の中で革新的な製品開発や質の高いモノづくりを進めることが、お客様満足度を向上させるとともに社会への貢献につながると考えております。そして、そのことが、社員の自信と誇りを高め、新たな挑戦を生み出すと信じております。また、これら事業活動によって生み出される付加価値が、競争力を強化する事業投資のための内部留保と、株主・従業員・地域社会などのステークホルダーの皆様に適切に配分、または還元されることが必要であり、そのことについて全てのステークホルダーの皆様のご理解とご協力を得ることが肝要と考えております。ロームグループでは、こうした活動の循環をcsv(共通価値の創造)活動と位置付け、真摯に取り組むことで、ロームグループをステークホルダーの皆様にとって魅力溢れるものにすることを、経営上の重要な命題のひとつとして位置付けております。
このような観点のもと、ロームグループは、世界市場をリードする製品の開発を進めるとともに、独自の生産技術を駆使することによりコスト競争力のある高品質な製品を永続かつ大量に供給し、世界の半導体・電子部品市場のリーダーシップをとっていくことを基本方針としております。
ロームグループでは、営業利益率やebitda(※)などの利益に関する指標や、各種資産回転率といった投資効率を示す指標を重視しております。
さらに、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるroeの改善にも取り組んでおります。
※ ebitda(earnings before interest, taxes, depreciation and amortization の略)
税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて求めたもの。グローバルに企業の収益力を比較する際によく使用される指標。ロームグループでは簡易的に営業利益に減価償却費を加えて算出しております。
世界のエレクトロニクス市場におきましては、省エネルギー化のニーズ拡大や自動車の電子化などにより中長期的な成長が続くものと考えられますが、技術競争はより激化してきており、グローバル市場に対応した新製品・新技術の開発を進めるとともに、コストダウンにも取り組み、国際的に競争力の高い製品を世界中に供給していく必要性がますます高まると考えられます。
このような状況のもと、ロームグループにおきましては、自動車関連市場、産業機器関連市場に重点を置くとともに、白物家電や情報通信関連などの幅広い市場において、継続して業界のニーズを先取りする高付加価値製品の開発に努めてまいります。
また、海外市場の拡大に対応するため、グローバルな開発、販売体制の強化を引き続き推し進めてまいります。
さらに、持続可能な社会の実現に貢献するためのcsv活動や、事業継続のためのリスク管理体制も継続して強化してまいります。
新型コロナウイルス感染症に関する事項については、「2.事業等のリスク」に記載しております。
年月 |
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1954年12月 | 創業者である故佐藤研一郎が京都市上京区において個人企業として東洋電具製作所を創業。 炭素皮膜固定抵抗器の開発・販売を開始。 |
1958年9月 | 資本金2,000千円で株式会社東洋電具製作所を設立(設立年月日 1958年9月17日)。 |
1959年9月 | 京都市右京区西院溝崎町21番地に西大路工場を建設。 |
1961年9月 | 京都市右京区西院溝崎町21番地に本社を移転。 |
1966年8月 | 岡山県に製造会社「ワコー電器株式会社(現ローム・ワコー株式会社)」設立。 (以後国内各地に製造拠点を設置) |
1969年3月 | icの開発・販売を開始。 |
1970年8月 | 米国カリフォルニア州に販売会社「rohm corporation」設立。 (以後世界各地に開発・製造・販売拠点を設置) |
1979年8月 | 商標をr.ohm(アール・オーム)からrohm(ローム)に変更。 |
1981年9月 | 商号を株式会社東洋電具製作所からローム株式会社に変更。 |
1982年6月 | 半導体研究センター開設。 |
1983年11月 | 大阪証券取引所市場第二部に上場。 |
1986年4月 | 研究開発センター(現lsi開発センター)開設。 |
1986年9月 | 大阪証券取引所市場第二部から第一部に指定替え。 |
1989年1月 | 東京証券取引所市場第一部に上場。 |
1989年8月 | lsi研究センター開設。 |
1994年9月 | 品質国際規格「iso9001」認証取得。 |
1997年9月 | 横浜テクノロジーセンター開設。 |
1998年5月 | 環境国際規格「iso14001」認証取得。 |
1998年6月 | vlsi研究センター開設。 |
1999年7月 | 京都テクノロジーセンター開設。 |
2002年4月 | オプティカルデバイス研究センター開設。 |
2003年1月 | lsi計測技術センター開設。 |
2008年10月 | 沖電気工業株式会社から半導体事業部門を買収。 |
2009年7月 | シリコンカーバイドウェハ製造のドイツのサイクリスタル社(現sicrystal gmbh)を買収。 |
2009年11月 | mems加速度センサ製造の米国のカイオニクス社(kionix,inc.)を買収。 |
2010年4月
| 次世代高効率半導体デバイスであるシリコンカーバイド製ショットキーバリアダイオードを開発、販売を開始。 |
2013年3月 | 労働安全衛生規格「ohsas18001」認証取得。 |
2018年6月 | ganシステムズ社とganパワーデバイスの普及に向け協業を開始。 |
2019年12月 | パナソニック社から半導体デバイス事業の一部を譲受。 |
半導体・電子部品業界におきまして、ロームグループは設備投資や研究開発、m&aなどに積極的に資金を投入し、中長期的視点に立って業績拡大にまい進することで株主の皆様のご期待に応えてまいりたいと考えております。
また、こうした持続的成長に向けての努力を続ける一方で、財務状況や資金需要を考慮の上、投資家の皆様からのご期待にも応えられる利益配分の在り方を検討し、結果として総合的な企業価値の向上に努める必要があると考えております。
株主還元の方針としましては、安定した普通配当を基本としております。業績や財政状態の急激な変動が発生した場合を除いて、減配は可能な限り回避し、長期的な業績改善を進めることにより、普通配当の水準を引き上げるべく経営努力を積み重ねてまいります。
連結配当性向につきましては30%を下回らないこととし、状況に応じて追加還元策を検討するなど積極的な利益還元に努めてまいります。
毎年生み出されるフリーキャッシュフローにつきましては、中長期的な株主価値向上に向けての設備投資やm&aに積極的に活用するとともに、余剰資金の必要以上の積み上げを抑制するなど、バランスシートの構成についても考慮し、roe等の各種指標の改善に努めてまいります。
当事業年度の利益配分につきましては、当事業年度の業績や株主の皆様に対する安定的な配当政策を考慮し、期末配当金として1株当たり75円とさせていただきたく存じます。これにより年間配当金は、中間配当金75円を加え、1株当たり150円となります。
また、当社は中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当につきましては株主総会、中間配当につきましては取締役会であります。
なお、当社は「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる。」旨を定款に定めております。
なお、基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、次のとおりであります。
決議年月日 | 配当金の総額(百万円) | 1株当たり配当額(円) |
2019年10月31日 | 7,837 | 75.00 |
取締役会決議 | ||
2020年6月26日 | 7,462 | 75.00 |
定時株主総会決議 |
種類 | 事業年度末現在発行数 (株) (2020年3月31日) | 提出日現在発行数(株) (2020年6月26日) | 上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
普通株式 | 110,000,000 | 103,000,000 | 東京証券取引所 市場第一部 | 単元株式数 100株 |
計 | 110,000,000 | 103,000,000 | - | - |
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| 2020年3月31日現在 | ||
区分 | 株式の状況(1単元の株式数100株) | 単元未満 株式の状況 (株) | |||||||
政府及び地方公共団体 | 金融機関 | 金融商品 取引業者 | その他 の法人 | 外国法人等 | 個人その他 | 計 | |||
個人以外 | 個人 | ||||||||
株主数 (人) | - | 96 | 49 | 407 | 689 | 20 | 22,555 | 23,816 | - |
所有株式数 (単元) | - | 290,354 | 29,144 | 139,823 | 444,238 | 36 | 195,599 | 1,099,194 | 80,600 |
所有株式数の割合(%) | - | 26.41 | 2.65 | 12.72 | 40.42 | 0.00 | 17.80 | 100 | - |
(注)自己株式10,504,865株は、「個人その他」に105,048単元、「単元未満株式の状況」に65株含めて記載しております。
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| 2020年3月31日現在 | |
氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (千株) | 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) |
公益財団法人ロームミュージックファンデーション | 京都市右京区西院西中水町1番地 | 10,385 | 10.43 |
日本マスタートラスト信託銀行㈱ (信託口) | 東京都港区浜松町2丁目11番3号 | 8,375 | 8.41 |
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口) | 東京都中央区晴海1丁目8-11 | 6,190 | 6.22 |
㈱京都銀行 [常任代理人:資産管理サービス信託銀行㈱] | 京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町700 [東京都中央区晴海1丁目8-12 晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーz棟] | 2,606 | 2.62 |
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口9) | 東京都中央区晴海1丁目8-11 | 2,009 | 2.01 |
gic private limited - c [常任代理人:㈱三菱ufj銀行] | 168 robinson road #37-01 capital tower singapore068912 [東京都千代田区丸の内2丁目7-1決済事業部] | 1,896 | 1.90 |
jp morgan chase bank 385151 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部] | 25 bank street,canary wharf,london,e14 5jp,united kingdom [東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティa棟] | 1,815 | 1.82 |
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口5) | 東京都中央区晴海1丁目8-11 | 1,809 | 1.81 |
state street bank and trust company 505001 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部] | p.o.box 351 boston massachusetts 02101 u.s.a. [東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティa棟] | 1,539 | 1.54 |
state street bank west client - treaty 505234 [常任代理人:㈱みずほ銀行決済営業部] | 1776 heritage drive, north quincy, ma 02171, u.s.a. [東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティa棟] | 1,431 | 1.43 |
計 | - | 38,060 | 38.25 |
(注)1.当社は自己株式10,504千株を保有しており、上記表から除外しております。
2.日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)、日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口)、日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口9)及び日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口5)の所有株式数は、各行の信託業務に係るものであります。
3.前事業年度末において主要株主でなかった公益財団法人ロームミュージックファンデーションは、当事業年度末現在では主要株主となっております。
4.2018年12月20日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者である日興アセットマネジメント株式会社が、2018年12月14日現在でそれぞれ次のとおり当社の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2020年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称 | 住所 | 保有株券等の数 (千株) | 株券等保有割合 (%) |
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 | 東京都港区芝公園一丁目1番1号 | 4,494 | 4.04 |
日興アセットマネジメント株式会社 | 東京都港区赤坂九丁目7番1号 | 1,294 | 1.16 |
計 | - | 5,788 | 5.21 |
5.2019年5月13日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、アセットマネジメントone株式会社及びその共同保有者であるみずほ証券株式会社が、2019年4月30日現在でそれぞれ次のとおり当社の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2020年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称 | 住所 | 保有株券等の数 (千株) | 株券等保有割合 (%) |
アセットマネジメントone株式会社 | 東京都千代田区丸の内一丁目8番2号 | 4,396 | 4.00 |
みずほ証券株式会社 | 東京都千代田区大手町1丁目5番1号 | 153 | 0.14 |
計 | - | 4,549 | 4.14 |
6.2019年12月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者6社が、2019年11月29日現在でそれぞれ次のとおり当社の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2020年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称 | 住所 | 保有株券等の数 (千株) | 株券等保有割合 (%) |
ブラックロック・ジャパン株式会社 | 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 | 1,242 | 1.13 |
ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド | 英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 12 | 127 | 0.12 |
ブラックロック(ルクセンブルグ)エス・エー | ルクセンブルク大公国 l-1855 j.f.ケネディ通り 35a | 119 | 0.11 |
ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド | アイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボールスブリッジパーク 2 1階 | 673 | 0.61 |
ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ | 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 400 | 1,416 | 1.29 |
ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ. | 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 400 | 1,443 | 1.31 |
ブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド | 英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 12 | 657 | 0.60 |
計 | - | 5,681 | 5.16 |
7.2019年12月20日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者2社が、2019年12月13日現在でそれぞれ次のとおり当社の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2020年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称 | 住所 | 保有株券等の数 (千株) | 株券等保有割合 (%) |
野村證券株式会社 | 東京都中央区日本橋一丁目9番1号 | 1,153 | 1.04 |
ノムラ インターナショナル ピーエルシー | 1 angel lane, london ec4r 3ab, united kingdom | 454 | 0.41 |
野村アセットマネジメント株式会社 | 東京都中央区日本橋一丁目12番1号 | 4,024 | 3.66 |
計 | - | 5,632 | 5.03 |
男性10名 女性1名 (役員のうち女性の比率9.1%)
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (千株) | ||||||||||||||||||||||||||
取締役社長 (代表取締役) 社長執行役員 ceo | 松本 功 | 1961年1月25日生 |
| (注)2 | 2 | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 専務執行役員 coo 兼 営業統括 | 東 克己 | 1964年11月10日生 |
| (注)2 | 1 | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 上席執行役員 管理本部長 兼 csr担当 | 山﨑 雅彦 | 1959年7月27日生 |
| (注)2 | 5 | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 上席執行役員 財務担当 兼 経理本部長 | 上原 邦生 | 1960年5月8日生 |
| (注)2 | 2 | ||||||||||||||||||||||||||
取締役 上席執行役員 cto 兼 lsi事業統括 | 立石 哲夫 | 1963年2月24日生 |
| (注)2 | 0 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (千株) | ||||||||||||||||
取締役 上席執行役員 cso 兼 パワーデバイス事業統括 | 伊野 和英 | 1970年3月31日生 |
| (注)2 | 0 | ||||||||||||||||
取締役 | 西岡 幸一 | 1946年5月11日生 |
| (注)2 | - | ||||||||||||||||
取締役 (常勤監査等委員) | 仁井 裕幸 | 1957年8月16日生 |
| (注)3 | 1 | ||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) | 千森 秀郎 | 1954年5月24日生 |
| (注)3 | 0 | ||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) | 宮林 利朗 | 1958年9月4日生 |
| (注)3 | - | ||||||||||||||||
取締役 (監査等委員) | 田中 久美子 | 1968年7月23日生 |
| (注)3 | - | ||||||||||||||||
計 | 13 |
(注)1.取締役 西岡幸一並びに取締役(監査等委員)仁井裕幸、千森秀郎、宮林利朗及び田中久美子の各氏は社外取締役であり、東京証券取引所の定めに基づく独立役員であります。
2.2020年6月の株主総会における選任後、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
3.2020年6月の株主総会における選任後、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。